今年のSupercomm、通信業界の不景気を反映

 最大規模の通信業界の年次会議、Supercommが米国時間6月2日からアトランタで始まった。業界オブザーバーによると、今年は例年ほどぱっとしたものがないという。背景には、通信業界の最大の顧客である企業や電話会社、ケーブル会社が依然として、財布のひもを堅く締めているという状況がある。

 たとえば、米Qwest Communications Internationalの最高財務責任者(CFO)のOren Shafferは先週、同社の設備改良にかける費用が「大幅に」減少したと語っている。

 今年のSupercommは米Lucent Technologiesの最高経営責任者(CEO)のPat Russoのあいさつで始まった。Russoは、3年前から続く通信業界の不景気から回復する「現実的な」方法について語った。

 会議では米国の光ファイバーや銅線ネットワークの利用を、テレビや電話、ブロードバンドサービス以外にも広げるべきだという提案が出た。

 また、米Hewlett-Packard(HP)、Lucent、カナダのNortel Networks、米Sprintが設立した業界団体のBroadband Content Delivery Forumは、ビデオ会議やオンラインゲームなど、5つの新サービスを紹介する予定だ。

 Lucentの冷蔵庫サイズのネットワークスイッチから米U.S. RoboticsのWi-Fi PCカードまで、今年の会議で披露される広範な製品を見ても、メーカー各社が新たな収入源を模索している姿が伺える。ひと昔前のSupercommは、電話ネットワーク装置がほとんどを占めていた。しかし今年は、家庭/オフィス向けのネットワーク装置で埋め尽くされている。たとえば、U.S. Roboticsは同社にとっては比較的新分野である、ワイヤレス家庭ネットワーク製品を発表する予定だ。U.S. Roboticsのグローバル・プロダクト・マネージャーのKevin Gouletは、「Supercommはだんだん多様化してきている」と述べた。

 またHPは、電話会社やブロードバンドプロバイダ向けのサーバ、CC3310を披露する予定だ。米Sun MicrosystemsのNetraに対抗する製品である。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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