DeNA決算は増収増益--ベイスターズ好調で「スポーツ事業が収益貢献できる立ち位置」

 ディー・エヌ・エー(DeNA)は11月4日、2017年3月期第2四半期の連結決算を発表した。売上収益は765億1300万円(前年同期比2.2%増)、営業利益は152億1900万円(同33.7%増)、最終利益は112億2900万円(同65.7%増)で増収増益となった。

 特に第2四半期で好調だったとしたのはスポーツ事業。売上収益が63億円(前年同期比56%増、前四半期比15%増)、営業利益は22億円(前年同期比114%増、前四半期比23%増)。横浜DeNAベイスターズの好調も反映してか、主催試合の入場者数が増加。入場料収入の増加に加え、グッズなど関連領域でも売り上げが増加したという。ディー・エヌ・エー代表取締役社長兼CEOの守安功氏は、オフシーズンとなる下半期は赤字で推移することが見込まれるものの、通期で黒字化が達成できる見通しとし「これまでスポーツ事業はかなり赤字を出してきたが、今後は収益に貢献する事業という位置づけとなる」とコメントした。

 新規事業においてもキュレーションプラットフォーム事業が好調。「MERY」のほか2媒体で月間利用者数が2000万を超え、売上収益も含めて想定を超えるペースで拡大。すでに9月には単月黒字を達成しており、第3四半期では四半期ベースで黒字になる見通しとしている。

  • ディー・エヌ・エー代表取締役社長兼CEO 守安功氏

  • 四半期ベースでの連結業績

  • 新規事業(キュレーションプラットフォーム事業)

 主力のゲーム事業は、売上収益が243億円で前四半期比7%減、営業収益は61億円で8%減。国内ゲーム事業におけるコイン消費は第1四半期の370億コインから343億コインへと減少。第2四半期は新作アプリによる積み上げがなかったことを要因として挙げ、ブラウザにおける減少が想定の範囲内で推移したとしている。海外ゲーム事業は欧米の関連子会社を解散し、外部パートナーとの協業による展開に戦略を転換。中国向けにも引き続き成長戦略を継続して展開するという。

 任天堂との協業施策においては、iOS向けアプリ「SUPER MARIO RUN」(スーパーマリオラン)が12月に配信予定。「片手で遊ぶ、新しいマリオ」とうたうタイトルで、配信開始の通知希望者が2000万人を超えるほど注目を集めている。守安氏は「協業施策で期待されていたであろうタイトルがようやく出せる。昔遊んでいたユーザーには『スーパーマリオだ』と懐かしさを感じられるぐらい、スーパーマリオブラザーズと同じ楽しさを持っている」と自信を見せる。このほか「ファイアーエムブレム」と「どうぶつの森」の2本も今年度中に配信予定としている。

 任天堂との協業施策以外にも、日本と中国向けにそれぞれ5本ずつの新規ゲームアプリを開発中。「中途半端な出来のタイトルではかすりもしない」(守安氏)と国内の市場が成熟している環境から、クオリティを上げたうえ万全を期してリリースしていく考えを示し、下半期での巻き返しを狙うという。

  • 国内ゲーム事業

  • 海外ゲーム事業

  • EC事業

  • 四半期ベースでの第3四半期連結業績予想

 第3四半期は前述のようにスポーツ事業がオフシーズンとなるため、第2四半期比では減収減益を見込むが、スポーツ事業を除くとおおむね安定した推移になる見通し。また、ショッピングモール事業の譲渡益約59億円の一時利益と、欧米子会社の開催に関する費用約28億円が一時費用として盛り込まれるという。第3四半期までの累計連結業績予想として、売上収益1089億円(前年同期比0.2%増)、営業利益223億円(同51.8%増)、最終利益154億円(同84.2%増)を見込んでいる。

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