駐車場シェアの「akippa」が6億円を調達--2017年内に駐車場数トップへ、海外も視野 - (page 2)

海外では「バレットパーキング」で勝負

 順調に利用者を伸ばしているakippaだが、現在は1日貸し(24時間)にしていることが課題だと金谷氏は話す。一般的な駐車場の利用時間は、1〜3時間が6割、3〜6時間が1割、6時間以上が3割となっている。そのため、akippaは6時間以上利用しないとメリットが薄い。そこで、今後は時間貸しにすることで、「これまで獲得できなかった6時間以下のユーザーも獲得したい」(金谷氏)。

 また調達した資金は、代理店経由での駐車場の獲得や、開発プロデューサー、CFO(最高財務責任者)といった人材の確保に充てる。「もともと営業会社だったので、ウェブエンジニアは揃っているがアプリエンジニアが足りず、業務委託しているところもある。そこを強化していきたい」(同氏)。今後はテレビCMを始めとしたプロモーションも展開する予定だ。

 さらに、2年以内に海外にも進出したいと金谷氏は話す。海外にはコインパーキングがほとんどなく、誰もが当たり前のように路上駐車をしているためだ。ただし、現地でakippaと同じモデルを展開するわけではない。現在検討しているのが、鍵を渡すとその相手が代わりに近場の駐車場にクルマを運んでくれる「バレットパーキング」の形だ。旅館やホテルでフロントマンにクルマの鍵を渡し、駐車場まで運んでもらった経験がある人もいるだろう。

「akippaプラス」
「akippaプラス」

 実は日本でも「akippaプラス」というサービス名で、試験提供を開始している。ユーザーが指定した時間や場所に、ドライバーがクルマを預かりに来て、akippaの駐車場に駐車。ユーザーの用事が済んだら、再びドライバーがクルマを返しにくるというものだ。料金は3時間3000円で、提供エリアは、東京(渋谷、六本木、東京ドーム、日本武道館、国立競技場代々木第一体育館)となっている。

 海外ではこのモデルをメインに展開する。米国ではすでにバレットパーキングサービス「Luxe」などが急成長していることから、同社ではまず、台湾やシンガポール、ジャカルタなどのアジア圏から攻める。そして、将来的には“駐車場”の領域でUberやAirbnbに並ぶ、グローバルなシェアリングエコノミーサービスへと成長したいとした。

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