DeNAの遺伝子検査サービス、1年間の状況を報告--利用者数は明かさず

井指啓吾 (編集部)2015年08月28日 18時38分

 DeNAライフサイエンスは8月27日、サービス開始から1年が経った遺伝子検査サービス「MYCODE(マイコード)」の状況を報告した。利用者数は明かさなかった。同社代表取締役社長の大井潤氏は「想定していたよりも、市場はまだかたい」とし、おおよそ5年以内の「なるべく早い段階で黒字化したい」と語った。

  • DeNAライフサイエンス代表取締役社長の大井潤氏

 同社によれば、利用者の多くは、病気150項目と体質130項目を検査する、税別2万9800円のフルパッケージ「ヘルスケア」を購入している。当初の利用者は30~40代の男性が中心だったが、管理栄養士のアドバイスを受けられる商品、祖先のルーツがわかる商品など検査メニューを増やしたり、実店舗などでの販売を始めたりしたことによって、20代と50代の購入者比率が増え、また女性の利用者も増えているという。

 遺伝情報などを研究活動に利用する旨の同意を利用者の約8割から得ており、今後、病気や体質、生活習慣と遺伝子の関係を解明する研究に任意で参加してもらう計画。具体的には、東京大学医科学研究所と共同で、(1)日本人疾患リスク予測モデル、(2)遺伝子検査による行動変容――を研究する。また、製薬会社や食品会社と共同で、(1)未病の可視化に向けた研究、(2)遺伝子型による層別化を活用した研究――などを検討しているという。

 同日、がんに特化した新メニュー「がんパック」を提供開始。税別価格は1万4800円。代わりに既存メニューの「ヘルスケアLite」は終了した。

 今後は検査後のサポートを充実させる。9月下旬に、検査後に管理栄養士とテレビ電話を通じて50分のくわしいアドバイスを受けられる有料サービスを始める予定。また、スポーツジムや医療機関との連携も検討している。さらに2015年秋には、検査結果を最新の遺伝研究に関する論文にもとづいたものに更新するそうだ。

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