Facebook、2015年はコスト大幅増の見通し

Ian Sherr (CNET News) 翻訳校正: 編集部2014年10月29日 13時14分

 Facebookの幹部は未来について語ることがよくある。それは、世界中の人々をつなぎ、新しいコンピューティングプラットフォームを構築し、広告主による新規顧客へのリーチを支援するということだ。

 しかし、そこには陰の部分、つまり、そうした使命を果たすには、買収や人員の確保によるコストの増大という可能性が潜んでいる。

 Facebookにおけるこうした利益の衝突は、同社が第3会計四半期決算を発表した米国時間10月28日に表面化した。Facebookはこの日、投資家との電話会議で、今後1年間に同社のコストが75%程度増加する見込みであるが、売上高はそれほど急増しない可能性があると述べた。

 Facebookの最高財務責任者(CFO)であるDave Wehner氏は電話会議で、「われわれは、2015年を重要な投資の年とする計画だ」と述べた。

 Facebookの幹部らは同社のコストが着実に増加してきたことを明らかにし、理由の1つに人員の増加を挙げた。同社の従業員数は過去1年間に44%増加し、8000名を上回ったという。

 過去1年間に入社した従業員は約1200人にのぼり、約4分の1は買収によるものであった。

 このことは新しい問題ではない。シリコンバレーの企業は長い間、従業員と競合企業の買収に際しての投資資金に関する投資家らの懸念への対応に苦戦してきた。AmazonやGoogleといった有名なIT企業は、こうした懸念をめぐって投資家と対立してきた。

 Facebookは、従業員に対する無料の食事や移動手段の提供、さらに高額な健康保険の負担などに惜しみなく費用を投じる以上に、長期的な賭けにも積極的に財布のひもを緩める姿勢を見せてきた。

 Facebookは2012年、新規株式公開(IPO)を控えていた時期にInstagramを10億ドルで買収した。その後、同社は2014年に入り、ゴーグル型の仮想現実デバイスを開発するOculusを20億ドルで買収している。10月に入り、220億ドルというFacebookにとって過去最大規模となるWhatsAppの買収も完了した。これまでのところ、これらの製品はいずれも利益を生み出していない。Facebookの幹部は、これまでにたびたび、こうした買収が長期的な賭けであると述べている。

 しかし、投資家らは納得していない。FacebookのCFOであるWehner氏が、今後1年間に同社のコストが引き続き急増する見込みであると述べたことを受け、同社株価は時間外取引で一時10%以上下落した。同時に売り上げも上昇するのかとの問いに、同氏は首を縦には振らなかった。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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