2013年PC出荷、10.1%減となる見込み--IDC調査

Steven Musil (CNET News) 翻訳校正: 編集部2013年12月03日 14時41分

 世界のPC市場は、2013年において年間で過去最大の落ち込みを記録するとともに、短期的に見て大幅な回復の見込みは薄いことが分かった。市場調査会社IDCによる新たな予測で明らかになった。

 IDCが米国時間12月2日に発表したところによると、2013年のPC出荷台数は10.1%減となる見込みで、減少幅としては同調査会社がこれまで予想していた9.7%を上回るという。2014年にPC出荷台数はさらに3.8%減少し、その後長期的にわずかに上向きとなる見通しだ。

 PCへの関心は限定的なものであり、消費者の関心が引き続き、タブレットやスマートフォンに移行する中で、既存システムの買い替え以外の需要は伸び悩み状態にある。商用PCの出荷台数は消費者向け市場に比べ健闘することが見込まれるが、その主な理由は、PCに対する投資計画の向上とともに、「Windows XP」のサポートが2014年4月に終了するのを控え、古くなった同OS搭載システムの買い替えを企業が進めるためである。

 IDCの「Worldwide Quarterly PC Trackers」を担当するシニアリサーチアナリストのJay Chou氏は、「おそらく、将来のPC需要に対する主な懸念は、旧バージョンのシステムを買い替える理由が見当たらないことだろう」と述べた。「IDCの調査では、PCは今でも主要なコンピューティングデバイスであることが分かっており、例えば、PCは1日の使用時間がタブレットや携帯電話よりも長い。それにもかかわらず、PCの利用は、より多くの種類の端末が利用可能になるにつれて年々下降傾向にある」(Chou氏)

 今回の予測は、Hewlett-Packard(HP)をはじめとするPCメーカーに長期的な懸念をもたらすものであるが、一方でMicrosoftの「Windows」プラットフォームにとってはわずかながら良いニュースがあった。ノートPCとタブレットのハイブリッド端末向けの市場における成長の影響で、Windowsプラットフォームに弾みがつくとみられる。IDCによると、Windowsベースのタブレット市場では、2017年の出荷台数が3930万台となり、2013年の750万台未満から増加する見通しだという。

 Worldwide Quarterly PC TrackersのバイスプレジデントであるLoren Loverde氏は、声明で次のように述べている。「PC市場の規模がおよそ3億台であるのに対し、こうしたWindows搭載タブレットはPCの成長に対して年間で数%の増加になるに過ぎない。それでも、PCおよびWindows搭載タブレットを合わせた市場でWindows端末は2016年までに10%のシェアを占めることが予測されている。そのため、Windows端末はPCエコシステムにおいて重要な成長分野になる」

既存のPCに対する需要は低下しているが、Windowsベースのタブレット/ノートPCハイブリッドでは好転しつつある。
既存のPCに対する需要は低下しているが、Windowsベースのタブレット/ノートPCハイブリッドでは好転しつつある。
提供:Sarah Tew/CNET

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したもので す。

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