グーグル、「Google Drive」ファイルの暗号化を試験か

Declan McCullagh (CNET News) 翻訳校正: 編集部2013年07月18日 07時15分

 Googleが「Google Drive」のファイルを暗号化する試験を開始したようだ。プライバシー保護に向けたこの動きによって、ユーザーの保存ファイルにアクセスしようとする米国などの政府機関の試みを阻止できる可能性がある。

 米CNETが2人の情報筋から入手した情報によると、Googleは同社のクラウドベースのファイルストレージおよび同期サービスである「Google Drive」上にあるファイルを保護するための、暗号化試験を積極的に実施しているという。そのうちの1人はこのプロジェクトに詳しく、Google Driveファイルのごく一部が現在暗号化されていると述べた。

 この動きによってGoogleは、他のシリコンバレー企業との差別化を図れる可能性がある。米国家安全保障局(NSA)の極秘スライドによって「PRISM」という名の政府のコンピュータソフトウェアが存在することが明らかになってから、これらの企業は厳しい視線を浴び続けている。PRISMは、外国諜報活動偵察法(FISA)に基づき企業が提供することを要請されたデータを照合するユーティリティだ。ただし、データが暗号化されており政府機関がキーを所有していない場合は、それができない。

 サンフランシスコの電子フロンティア財団(EFF)でシニアスタッフテクノロジストを務めるSeth Schoen氏は、「このような仕組みによって、人々の安心感が高まり、自分の端末全体もバックアップするようになってくる可能性がある」と述べた。

 主要なウェブ企業は、HTTPSなどの暗号化を常に利用して、ユーザーの情報が伝送される間の機密性を保護している。しかし、クラウドに保存されるファイルが暗号化されるケースはこれよりもまれで、その理由としてはコンピューティングコストが余分にかかり、暗号化データのインデックス化と検索が困難であることが挙げられる。

 Googleは以前、ユーザーファイルは暗号化形式で送信されるが、同社のデータセンター内では非暗号化状態で格納されると述べていた。詳細についてはGoogle製品フォーラム上のコミュニティマネージャーによる2012年4月の投稿に記されている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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