アラビア語やロシア語、中国語のドメイン名が利用可能に--第47回ICANN会議

Stephen Shankland (CNET News) 翻訳校正: 編集部2013年07月16日 11時54分

 インターネットアドレスの抜本的な改革を進めているInternet Corporation for Assigned Names and Numbers(ICANN)は、中国語とロシア語、アラビア語のドメイン名を利用可能にする契約を締結したと発表した。

 南アフリカ共和国のダーバンで今週開催されている第47回ICANN会議で、同団体は4つの一般トップレベルドメイン(gTLD)の利用を承認するレジストリ契約を3社と締結したと発表した。これは、トップレベルドメインを.comといった現在よく知られている限られたものから大幅に増やすという、論議を呼んでいるインターネットアドレスの拡大に向けた1歩となっている。これまでにICANNの認可プロセスを完了した申請の数を合計すると1092件になる。


 守るべきブランドを持っている組織や企業はgTLDの拡大に対して、トレードマークの保護コストの高騰という問題が引き起こされるとして反対してきた。しかし、gTLDの拡大によって恩恵を被る側の理由は簡単だ。これによって、英字(ラテンアルファベット)を用いない言語を母国語とする人々が、自らの言葉で記したウェブアドレスを使用できるようになる。

 ICANNは米国時間7月15日、この国際化を実現するための手順を発表した。なお、レジストリの運営を承認された3社は以下の通りだ。

  • International Domain Registryは「ウェブ」や「ネットワーク」を意味するアラビア語のドメインを運営する。
  • Core Associationは2つのドメイン、すなわち「オンライン」を意味するロシア語のドメインと、「ウェブサイト」を意味するロシア語のドメインを運営する。
  • Spring Fieldsは「ゲーム」を意味する中国語を用いたレジストリを運営する。

 ICANNの事務総長であるFadi Chehade氏は声明で「インターネットの根幹において、最初の新たな成果(トップレベルドメイン)を現実化するというマイルストーンが見えてきた」と述べている。

 包括的に見た場合、gTLD拡大計画では.canonといった新ドメイン名のいくつかは、特定の組織に密接に関連付いているため、誰もが利用できるものにはならないという。しかし.musicといったその他のドメイン名は、登録費用をレジストリに支払えば誰でも利用できるようになる可能性がある。レジストリと呼ばれる組織は、ドメインを実現するコンピュータインフラの運営を担当しており、ICANNは複数の関係者が同じドメイン名を利用したいといった対立の調停にあたっている。

 新たなドメイン名を自らのものにしようと積極的に動いている企業もある。例えばGoogleは101種類の新たなドメインのレジストリとなるべく申請している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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