エンタープライズストレージ企業のBoxは米国時間6月6日、同社のプラットフォームの成長に寄与するユーザーに応じてサードパーティーの開発者に料金を支払うと発表した。
Boxの新しい開発者向けプログラムは、当初10社の開発企業から始めて1~2カ月以内にすべての開発者に拡大する予定で、ユーザーの活動に基づいてアプリケーションの作成者に料金を支払う。
同社が注目しているのは、Boxの「OneCloud」プラットフォームが提供する生産性アプリケーションに多くの時間を費やすだけでなく、まだBoxユーザーでない人たちとファイルを共有することで他の人を誘い込むユーザーだ。Boxでプラットフォーム担当シニアバイスプレジデントを務めるChris Yeh氏によると、Boxではすでに顧客がさまざまなアプリケーションをどのように使っているか追跡しているため、アプリケーションを利用する顧客の数に基づいて支払額を増やすのは簡単だという。
「これらの行動パターンは、われわれにとって非常に興味深いものだ。開発者への支払い制度に関して、われわれはさらに優れたものにすることができる」と、Yeh氏は述べた。
Boxは2012年3月、30本のアプリケーションとともにOneCloudプラットフォームをリリースし、同年だけでアプリケーション数は500本にまで増えた。OneCloudによって開発者は1500万人にのぼるBoxのクラウドストレージユーザーにアクセスでき、Boxはさらに多くの業務アプリケーションを配布して新規ユーザーを引き付けることができる。
OneCloudでサードパーティーのアプリケーションを選択したユーザーはアプリケーションストアに誘導され、そこでアプリケーションのダウンロードや購入を行う。開発者はBoxの新しいプログラムによって新たな収益源を確保できる。
従来のアプリケーション収益構造では、ダウンロード件数に基づく割合で開発者に支払いが行われるが、このモデルは、ダウンロードやアプリ内購入を数多く生み出すゲームアプリケーションに有利に働く。Yeh氏によると、こうした構造において生産性アプリケーションで得られる収入ははるかに少ないという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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