英規制当局、「Street View」データ収集問題の調査を再開

Steven Musil (CNET News) 翻訳校正: 編集部2012年06月13日 11時25分

 英国の規制当局がGoogleの「Street View」プログラムの個人データ収集方法に関する調査を再開した。Googleは英国で再びプライバシーに関する詮索に直面することになった。

 英国のInformation Commissioner's Office(ICO)は英国時間6月12日、英国による以前の調査で提供された情報が米連邦通信委員会(FCC)によって否定されたように思えることが調査再開のきっかけになったと発表した。FCCは4月、Googleのデータ収集は違法ではないと判断した。

 ICOの執行部門のトップであるSteve Eckersley氏はメディアにも配布されたGoogle宛の書簡の中で、「調査の過程で、Googleはあれは単純な過ちだった、とわれわれに明確に話した。もしデータが故意に収集されたのなら、この状況が2010年4月にわれわれに報告された状況と異なることは明白だ。われわれはFCCの調査結果を踏まえて、調査を再開した」と述べた。

 Googleは調査に協力する意向を表明している。

 Wi-Fiアクセスポイントの位置情報を収集することになっていたGoogleのStreet View撮影車両は2007年から約2年間にわたって、セキュリティ対策が施されていないワイヤレスネットワークから、電子メールやテキストメッセージ、パスワード、インターネット利用履歴などのデータもうっかり収集していた。Googleが2010年に述べたところによると、同社は30カ国以上でパブリックWi-Fiネットワーク上を流れるデータを約600Gバイト分蓄積していたことに気付いたが、その情報が同社の検索エンジンやそのほかのサービスに表示されることは一度としてなかったという。

 FCCは、大幅な編集が加えられた調査報告書のコピーを公開した後、情報公開法(Freedom of Information Act:FOIA) による開示請求を受けて、完全な調査報告書を公開した。FCCの調査結果の中には、エンジニアがデータ収集を目的とするコードを故意に記述し、シニアマネージャーを含む2人の同僚にそのコードのことを話した、という情報もあった。さらに、FCCによると、このエンジニアは、データ収集が行われることを記した文書をStreet Viewチームに配布したという。

 FCCは、法律違反はなかったと判断したものの、GoogleがStreet Viewを管理するポリシーに対するFCCの調査を「故意に妨げ、遅らせた」と主張して、Googleに2万5000ドルの罰金を科した。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]