S・ジョブズ氏ははじめ手術を拒否した--伝記著者が明かす

Josh Lowensohn (CNET News) 翻訳校正: 編集部2011年10月21日 08時17分

 米テレビ番組の「60 Minutes」は、Apple共同創業者Steve Jobs氏の伝記を執筆したWalter Isaacson氏にインタビューし、その予告クリップを公開した。Isaacson氏はインタビューの中で、Jobs氏は当初、友人や家族に促されるまで手術を拒否していたと述べている。伝記は来週発売される予定。

 インタビューの聞き手であるSteve Kroft記者がJobs氏が癌とどのように向き合っていたかIsaacson氏に質問したところ、Isaacson氏は、Jobs氏が手術で腫瘍を除去する代わりに代替医療を受けようとしていたと述べた。

 「(手術について)彼に尋ねたことがある」とIsaacson氏はKroft氏に語った。「彼は『体を切り開くのは嫌だった。そのように侵されるのは嫌だったのだ』と述べ、このことを悔やんでいた」とIsaacson氏は述懐している。

 Jobs氏の妻は手術を受けるよう説得を試み、その後すぐに他の「すべての人」が説得にかかったと、Isaacson氏はKroft氏に語った。Jobs氏が手術を受けたのは、癌と診断されてから9カ月後のことだった。

 「あれほど賢明な人がなぜそのようなことをしたのか」とKroft氏がIsaacson氏に尋ねると、Isaacson氏は、「(Jobs氏は)あるものを無視すれば、あるものの存在を望まなければ、呪術思考(magical thinking)ができるようになると感じたのだろう。彼は過去にそれに成功している。もっとも、彼はこのことを後悔していた」と述べた。

 Isaacson氏がJobs氏との思い出を語ったのは、今回のインタビューが初めて。大きな期待が寄せられている同氏の伝記は、Jobs氏本人と家族、同僚への2年間にわたるインタビューを経て執筆された。2011年10月にJobs氏が死去したことを受けて、発売日は米国時間10月24日に繰り上げられた。

 CBSによると、「60 Minutes」のインタビューでは他に次の内容が語られている。

  • Jobs氏は生みの父親に、彼が自分の本当の父親だと知る前に出会っていたと述べた。
  • Jobs氏は、Appleの高額な株式などの財産を手に入れたからといって、自分が変わってしまうことのないよう誓っていた。
  • Jobs氏は、神が存在する確率を5分5分と考えていた。

 同インタビューは、伝記発売前夜の10月23日の米国東部/太平洋時間午後7時に放映予定。

 なおSimon & SchusterはCBSが所有する出版社である。米CNET NewsはCBS傘下のCBS Interactiveが提供している。

哀悼 : スティーブ・ジョブズ

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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