世界的にクラッキングツール横行、日本はファイル共有ソフト経由

 トレンドマイクロは2月8日、1月の「インターネット脅威マンスリーレポート」を発表した。今回より、同社のクラウド型セキュリティ基盤「Trend Micro Smart Protection Network(SPN)」のスマートフィードバックにより収集、集計された脅威の検出数をあわせて掲載している。

 1月の状況では、著作権で保護されているソフトウェアなどを不正使用するための“クラッキングツール”が世界中で横行していることが明らかになっている。「CRCK_KEYGEN(キーゲン)」や「HKTL_KEYGEN(キーゲン)」は、有償ソフトウェアのシリアル番号を不正に解読して使用する際に利用されるプログラムだが、全世界で検出が目立っているという。

 国内では、ほかにも著作権保護技術の制御を不正に解除するツールや、ファイル共有ソフトで広まる不正プログラムの検出が特徴的としている。これらは、広く普及しているOSやアプリケーションの脆弱性を利用した感染活動やマスメーリングなどで不特定多数を対象にした攻撃に比べ、ユーザーの行動に応じて遭遇率が左右するものであり、心がけ次第で感染機会を低減できるとしている。

 日本国内の不正プログラム検出1位の「CRCK_GETCPRM(ゲットシーピーアールエム)」は、DVDなどに採用されている著作権保護技術「Content Protection for Recordable Media(CPRM)」の制御を不正に解除するプログラム。著作権保護技術の採用状況は国によって違いが大きく、関連する不正プログラムの流行は地域差があるという。CRCK_GETCPRMは全世界の検出数の9割弱が日本国内での検出となっている。4位、5位、7位の「WORM_ANTINNY(アンティニー)」ファミリは、ファイル共有ソフトで広まる不正プログラム。全世界では圏外であり、日本固有の不正プログラムと説明している。

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