FujiSankei Business i.
2008/04/21 10:47
国土交通省は、先進国の間でも低いとされる日本のホワイトカラーの労働生産性を高めるオフィスビルについて検討する業界横断的なコンソーシアム(協議会)を月内にも立ち上げる。ビルを建設するゼネコンのほか、設備メーカーや電力、ガスなど10〜20社が参加。仕事がはかどる快適なオフィスビルのデザイン設計や新たな設備、技術の開発を目指す。ホワイトカラーの生産性を高め、「日本の国際競争力を強化する」(同省)のが狙いだ。
コンソーシアムは、国交省主導で昨年、設立された有識者による「知的生産性研究委員会」がまとめた研究成果を土台に検討を進める。
参加企業は自社施設などを使い、快適なオフィスビルに必要な技術や製品と、その開発の可能性を検証。委員会が09年度をめどにまとめる具体的な計画にフィードバックする。
委員会ではすでに学術データなどに基づき空調や机の配置などハード、ソフト両面での方策について報告をまとめている。また資格試験予備校の設備と授業を実際に使った実験を行い、室温24〜25度程度が最も能率が上がることや夏季には27度から26度に1度室温を下げると能率が11・7%向上するなどの研究成果を得た。
同省では「参加企業にはそれぞれの技術力を生かし、研究成果を具体的に実現するための製品や技術を考えてほしい」と期待している。
総務省の労働力調査によると、就業者数に占める「事務・管理的職業」などホワイトカラーの割合は1985年の約31%から07年には約37%まで上昇。産業構造の変化が進むなか、今後も増加傾向が続くとみられている。
一方で、社会経済生産性本部がまとめた国際比較(04年)によると、日本全体の労働生産性はOECD(経済協力開発機構)加盟の先進国30カ国中19位。しかし、製造業に限ってみると、比較可能な26カ国中3位に上がり、ホワイトカラーが足を引っ張っていると指摘されている。
国際競争力の強化を図る上でホワイトカラーの生産性向上が急務となっており、コンソーシアムの成果が注目されそうだ。快適なオフィスビルづくりは、学校や病院などにも応用が可能で、「新しいビジネスチャンスの創出」(同省)を通じて、経済を活性化する効果も期待されている。
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