最終更新時刻:2009年7月11日(土) 10時00分

学業記録の共有を目指すプロジェクトが英国で開始へ

文:Reuters
翻訳校正:編集部

2008/02/14 17:00  

 14歳から19歳までの学業記録を電子的データベースに永久保存し、就職活動の際に企業からこうしたデータベースにアクセス可能にする計画が英国で進められている。

 このManaging Information Across Partners(MIAP)というプロジェクトは9月に開始予定。この記録には個人に関する詳細と試験の成績が含まれ、生涯ついて回るものになるという。

 プロジェクトには、学習スキル協会、イノベーション大学職業技能省、労働年金省など、40を超える団体が参加する。

 このシステムはUnique Learner Number(ULN)をベースとする予定だ。

 MIAPはウェブサイトで、「ULNは卒業校の学業記録を入手する際に使う番号で、生涯使用可能なユニークな識別番号である。これは、法的に有効であると認められ、そのためユニークな国民番号である」と述べている。

 このプロジェクトの目的は、そのほかの情報を付け加えるためシステムを拡大し、現在も利用可能だが多くのデータベースに分散しているデータをULNのシステムに統合することだ。

 学生は自分の記録を管理でき、情報の開示を制限することができるだろう。

 また、学生が転校したり、大学に進学したり、就職活動したりする際は、情報を転送することが可能になると見られている。

 MIAPは「これにより、学習者は就職や進学などの際、成績や履歴を雇用者や学校に提出する手間が大幅に省ける」と付け加える。

 学生にはすでにUnique Pupil Number(UPN)が割り当てられており、これは学校が在学生の管理のために割り当てているもので、卒業時に失効する。

 「当分は両番号が並行して使われるだろうが、ULNが将来UPNに置き換わる可能性は極めて高い」(MIAP)

 英国PTA全国協議会の広報担当であるMargaret Morrissey氏は、「親や子の立場からは、良しあしだけでなく、データ保護についても十分に考えてもらいたい」と述べている。

 しかし、最近セキュリティ問題が相次いて発覚していることから、公的機関の個人データ保護能力については疑問視されている。

 英国の9つの国民医療保健サービスは2007年12月、16万8000人の患者記録を紛失した。その1カ月前には、英国歳入関税庁が2500万人の児童手当受給者の詳細情報が紛失している。また、運転免許試験局は12月に運転免許志願者300万人分のデータを紛失したことが明らかにしている。

 国民に個人識別カードを配布する政府の計画はまた、それにかかる費用の問題と、小説家のGeorge Orwellが未来小説「1984年」で警鐘を鳴らしたような監視社会であるいわゆるBig Brother問題で批判されている。

この記事はReutersのニュースを契約の下、シーネットネットワークスジャパン編集部が編集したものです。海外Reutersの記事へ

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