FujiSankei Business i.
2007/12/26 10:40
船舶燃料などに用いるC重油と水を混合した「エマルジョン燃料」の実用化に向け、神戸大学の西田修身名誉教授らのチームが、特殊な添加剤で水と油の分離を抑える技術を開発した。重油だけを使うより燃費が改善し、排気中の窒素酸化物(NOx)も減らせる上、既存のディーゼルエンジンにも使えるのが特徴という。
西田名誉教授によると、油水混合燃料は点火後、急速に気化した水粒子が周囲の油を吹き飛ばす「ミクロ爆発」が起きることから燃焼効率が上がり、酸化物の排出も抑えられる。
公開された実証実験では、水を20%加えた混合燃料でトラクター用エンジン(16馬力)を約2時間駆動させた。水の混合比率が50〜60%程度までなら、用途次第で燃料として用いることが可能という。
添加剤に界面活性剤を用いた従来の油水混合燃料は、時間の経過や温度変化で水と油が分離するため、実用化が難しかった。
神戸大のグループは、無機質成分の添加剤を0・3%程度加えて乳化することで、100度以上に加熱したり長期間貯蔵したりしても分離しない技術を開発した。
混合燃料にした場合のC重油消費量は、重油だけのときより5〜10%低減され、NOx排出量も30%程度抑えることができるという。ただ、燃料として販売することは法律で認められておらず、実用化へのネックになっている。
西田名誉教授は「船舶燃料のNOx規制は強まりつつある。原油価格が高騰する中、環境に優しい燃料の実現を目指したい」と話している。
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