別井貴志(編集部)
2005/07/21 00:54
ヤフーは7月20日、2006年3月期の第1四半期(2005年4〜6月)の決算を発表した。連結ベースの経常利益で、当初予想では直前四半期に比べて減益を見込んでいたが、微増ながら予想レンジの上限を超えて、四半期ベースでは過去最高益となった(表1)。
表1:2006年3月期 第1四半期(4〜6月)の実績と第2四半期(7〜9月)予想
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まず、売上高は前年同期比で58.7%増と大幅に伸びた(表2)。ただし、当初予想レンジの上限を上回ることはできなかった。牽引したのは広告で、ナショナルクライアントを中心にインターネット広告に対する認識が一段と高まったことを反映した。トップページの「ブランドパネル」や「スーパーバナー」をはじめとする主力広告商品を積極的に販売し、ブランディング志向の強い飲料やエンターテインメント系ソフトなどの広告出稿の伸びが持続。例年4月から6月は広告出稿が低調となる時期にもかかわらず、広告の売り上げは140億8100万円と前四半期比12.8%増、前年同期比87.3%増と伸張した。
表2:2006年3月期 第1四半期(4〜6月)の実績と前年同期比
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また、ショッピング事業部では、資料請求をフォローする営業体制の確立や代理店教育の強化などに注力し、2005年6月末のストア数は4265店舗と直前四半期末の3月末に比べて967店舗(29.3%増)増加した。取扱高は246億5500万円と直前四半期比で10.4%増と、ストア数の伸びは下回った。
さらに、個人向けでは、「Yahoo!プレミアム」の売上や「Yahoo!オークション」のシステム利用料などが堅調に推移した。
この一方で、BS(ビジネスサービス)事業部では「Yahoo!リサーチ」に関して、業務の実態に合わせて契約を変更し、販売価格を売上に計上してその一部を原価としてインテージ・インタラクティブに支払っていたものを、ヤフーが受け取る分のみを売り上げにする方法に変更したため、売上計上額が減少した。
このほか、Yahoo! BB事業部では、Yahoo! BB会員獲得におけるヤフーの役割や会員からの収益の配分などをソフトバンクBBと協議し、Yahoo! BBの会員獲得のための費用(販売促進費)についてそれぞれの負担を2005年度より見直した。その結果、今後はヤフーがすべてのYahoo! BB会員からISP料金のうち1回線あたり月額200円を受け取ることに変わりはないが、同時にソフトバンクBBが新規に獲得する会員については獲得費用のうち1回線あたり2400円を会員獲得費用として同社に支払うことになった。この影響により、今回の四半期におけるYahoo! BB事業部の販売促進費が直前四半期に比べて増加し、売上高では直前四半期比で微増だったものの、営業利益は18億8500万円(直前四半期比29.3%減、前年同期比18.8%減)と大幅減益になった。
次に利益面では、販売費および一般管理費(販管費)が、2005年3月期の第4四半期(2005年1〜3月)に比べて16億円〜26億円増加させる予定だったが、クレジットカード事業の業務委託費用や証券代行手数料、その他の販管費が予定を下回ったため、販管費の増加総額は19億3500万円とレンジ内に収まった。ただし、これにはYahoo! BB会員の獲得費用の発生、サーバなど設備の償却期間を短く設定するといった想定していなかった費用の計上もあった。だが、このほかにもバリューコマースへの投資差額の償却期間を5年に設定したことなどにより、営業外費用も見通しを下回ったために、経常利益と純利益は当初予想のレンジをいずれも上回る結果となった。
第2四半期(2005年7〜9月)の業績予想は表1のとおり。販管費は第1四半期に比べて15億〜17億円増加する見込み。
なお、ヤフーはインターネット調査を手がけるインフォプラントの株式を取得して子会社化することで基本合意に達したことも併せて発表している。ヤフーは2002年10月にインテージとの提携により合弁会社を設立してインターネット調査事業に参入し、62万人超の調査モニターを誇る「Yahoo!リサーチ」を提供している。インフォプラントは日本国内に24万人のモニターを有しているうえ、需要が拡大している中国にもリサーチ基盤があることから、子会社化することでさらにリサーチ事業の基盤を拡大する意向だ。インフォプラントの大株主と株式の保有比率は、2005年6月30日現在で社長の大谷真樹氏が43.8%、ベルシステム24が12.1%となっている。ヤフーは、既存株主からの譲受によって過半数の株式を取得するかまえだ。取得総額や株式数などはまだ未定で、9月には株式の売買契約を締結し、10月には株券が引き渡される予定になっている。
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