米タイムワーナーCEOが退任へ

文:Caroline McCarthy(CNET News.com) 翻訳校正:編集部 2007年11月06日 16時00分

 大手メディア企業Time Warnerの最高経営責任者(CEO)であるRichard Parsons氏が2008年1月1日付けで退任することを明らかにした。同氏の退任は数週間前からうわさされていた。同社の役員会は米国時間11月5日、社長兼最高執行責任者(COO)を現在務めているJeffrey Bewkes氏をParsons氏の後任に選出したと発表した。

 指名統治委員会の議長であるRobert C. Clark氏は、「Richard Parsons氏は最高経営責任者としての在任中目覚ましい業績をあげた。当社を立て直し、将来に向けて確たる基礎を作った同氏のたぐいまれなる指導力に対して、委員会は感謝の意を表する。後任のJeff Bewkes氏には、当社を前進させるべく指導力を発揮してくれることを期待する」と述べる。

 Time Warnerはこのところ厳しい状況が続いている。AOLとの合併は最終的に大失敗となった。AOLはかつてオンラインサービス業界で名をはせたが、2005年にTime Warnerの役員会に名を連ねていたAOLの創立者Steve Case氏が退任し、10月には全従業員の5分の1に及ぶレイオフを実施した。Time Warnerの株価は低迷し、投資家のCarl Icahn氏が同社株式に働きかけてもさしたる反応を示さない状態が続いている。

 Parsons氏は、同社会長職にはとどまる予定だ。政治的なバックグラウンド同氏は、2006年にニューヨーク市長を目指しているとうわさされていた。同氏は1991年に同社役員会に加わり、1995年に社長、2001年にCEOに就任した。

 Parsons氏は後任のBewkes氏について、「Jeffはエグゼクティブとして社内外から高く評価されている。結果重視のマネジメントスタイルを持ち、この業界を熟知しているが、これは当社の成長を牽引するに当たって極めて貴重な要素だ。彼の経歴のどこを見ても、この業界で主導的な業績をあげるだけの力量を持つことは明らかだ。財務、運営、創造性のいずれにおいても秀でている。われわれには仕事上の素晴らしい協力関係があり、共に成し遂げたものを誇りに思っている」と述べている。

 Bewkes氏はHBO(Time Warner傘下のケーブルテレビ局)のトップを経て、Time Warnerのエンターテインメントとネットワークを担当するグループの責任者を務めていた。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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