EarthLink、サンフランシスコ市とのWi-Fi契約解消を発表 - (page 2)

文:Marguerite Reardon(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2007年08月31日 16時03分

 一方、現在の契約内容で十分と公言していたサンフランシスコ市長のGavin Newsom氏は、管理委員会が契約締結に消極的だったために契約をふいにしたと同委員会を非難した。

 Newsom氏はSan Francisco Chronicle紙のインタビューの中で次のように述べている。「契約を完結させるチャンスがあったのに、それが叶わず失望している。管理委員会が契約締結を先延ばしした。EarthLinkにとって、こんなに好都合なことはないだろう」

 これに対し、同市管理委員のRoss Mirkarimi氏は、市長が管理委員会を非難するのはまったくの筋違いだと反論した。

 Mirkarimi氏は「市長は、われわれにあの契約を早急に承認させたがっていたが、あの契約は不十分な内容だった」とした上で、「そして今度は、契約が破談になった真の理由に目を向けず、自らの足跡を消そうとしている。今回の契約破談の真の原因は、EarthLinkが深刻な財務危機に陥っていることにある」と述べた。

 Mirkarimi氏は、契約の承認が遅れた原因は管理委員会にではなくEarthLinkにあると指摘した。また同氏は、管理委員らは、単にEarthLinkに契約に関する質問に答えてもらおうとしていたにすぎないと語った。

 Mirkarimi氏は「(EarthLinkは)この夏中、回答をしぶっていた」とし、さらに次のように続けた。「私は、サンフランシスコ市と取引しようとする企業であれば、本気でわれわれを説得しようとするはずだと考える。よって、われわれはEarthLinkに何か問題が発生しているのだろうと考えた。そして結果的に、われわれの直感は見事に的中した」

 EarthLinkは9月12日に管理委員会に出席する予定で、その時に最終投票が行われると見られる。

 EarthLinkはサンフランシスコとの契約に関するコメントは控えた。しかし、同社の新しい最高経営責任者(CEO)であるRolla Huff氏は今週に入ってからCNET News.comのインタビューに応じ、現時点では、都市全域をカバーするWi-Fi事業は同社にとって意味をなさないと語った。また同氏は、これらのネットワークの構築にこれ以上資金を投入する以前に、新たなビジネスモデルを見出す必要があると付け加えた。

 Huff氏は「要するに、従来のビジネスモデルの中には投資を回収する手段が見出せなかったということ」と述べ、さらに次のように続けた。「われわれはあまりに多くの資金を消費しているため、株主らは、この市場から完全に撤退することを希望している。そのため、われわれは費用構造を正常に戻す必要がある。われわれは、このプロジェクトを価値ある選択肢にする必要がある。そして、最終的に市営Wi-Fiサービスを成功させたいと強く願っている」

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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