オールアバウト、ちょいワルメディア「zino」買収の噂が広がる

瀬井裕子(編集部)2007年07月20日 19時24分

 オールアバウトが、雑誌とウェブマガジンのクロスメディア「zino」を展開するKI&Companyを買収するという噂が台頭してきている。生活情報の総合サイトとして各分野の専門家を集めたいオールアバウトが、ラグジュアリー分野でヒットを飛ばした岸田一郎氏の持つ人脈やコンテンツを囲い込みたいためと見られる。

 KI&Companyは、「ちょい不良(わる)」「ちょいモテ」「艶女(アデージョ)」など、鮮烈なコピーで一世を風靡した「LEON」の岸田一郎前編集長が2006年9月に独立して創業。

 得意とする“ラグジュアリー”でのメディアを立ち上げるにあたり、雑誌創刊に先行してウェブを公開するなど、クロスメディアに本格的に取り組むとして注目を集めた。

 一方のオールアバウトは、2007年2月にリクルートから総合マネー情報誌「あるじゃん」の事業を譲受、2007年6月には時計やバイクなどの趣味系の出版物を得意とするエイ(木へんに世)出版社との提携してサイトを開設するなど、すでに確立したブランドからコンテンツを得る動きが進んでいる。

 買収の噂についてオールアバウトの広報では「コンテンツを持つ会社との提携は一般的に一つの形だと考えているが、KI&Companyの噂については現段階ではコメントできない」としている。

 また、編集部が得た内部情報によるとKI&Companyでは8月中旬をめどに現在の社員の約半数が解雇されるという。 広報では「噂を聞き驚いている。コメントできない」としている。岸田氏は6月に行ったインタビューの中でネットビジネスについて「(自分は)コンテンツ作りのプロだと思っている。ウェブのサービスを考えるのは別の才能。別の人が考える方が良い」と語っていた。

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