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「2050年までに温室効果ガスを80%減」--カナダのオンタリオ州が環境政策を発表

2007/06/22 22:43
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 カナダのオンタリオ州は、ソーラーパネルメーカーなどの代替エネルギー関連企業を誘致するため、巨額の助成金や報奨金などを投じている。目指すは環境技術の一大中心地だ。

 オンタリオ州政府は現地時間6月19日、いわゆる「グリーンテクノロジ」(地球環境に優しい技術)業界を発展させ、自動車やソーラーパネルのメーカーを誘致するため、約6億5000万カナダドル相当の財源を確保したと発表した。これとは別に、温室効果ガス排出量の削減を目的とする自治体施設の改修費用として、総計2億2000万カナダドルの助成金および貸与金を準備する。

 さらに、オンタリオ州政府が発表した計画では、米環境保護庁(EPA)が推進する省エネルギープログラム「Energy Star」の認定を受けた電球や電化製品の売上税を1年間免除する、エネルギー効率のよい電気設備を設置する住宅に最高で5000カナダドルの助成金を支給する、ソーラー発電を行う住宅の目標を10万戸に設定する、という施策が示された。また、再生可能エネルギーのシステムを設置する住宅に、無利子でローンを貸し付けるパイロットプログラムも実施される。これらのプログラムは、ソーラー発電の需要増を目指す他のプログラムと合わせて実施される。

 オンタリオ州はこれらすべての取り組みを通じて、1990年の水準と比較した温室効果ガスの排出量を、2014年までに6%、2020年までに15%、2050年までに80%削減することを目指している。

 水力発電によって電力が豊富な隣のマニトバ州と異なり、オンタリオ州はエネルギー問題に直面している。オンタリオ州電力公社の関係者によると、同州に必要な発電能力は約3万メガWだという。この数字は、今後20年間で3万6000メガWに上昇するとみられている。また、同じ期間内に、石炭を燃料とする火力発電所が操業を停止するため、8000メガW相当の発電能力が失われる。

 オンタリオ州は州政府による計画の下で、節約によって消費電力を6300メガW減らし、再生可能エネルギーで発電能力を1万5000メガW増やそうとしている。残りの大部分は、原子力発電によってまかなう予定だ。現在、オンタリオ州の電力のうち20%を供給する石炭発電所は段階的に停止されることになる。

 交通施策では、公共交通機関が増強される。たとえば、大トロント地域(GTA)およびハミルトン地区では交通網整備に175億カナダドルが投じられる予定だ。

 オンタリオ州のエネルギー相を務めるDwight Duncan大臣は、声明で「これらのプログラムは、オンタリオ州を北米のグリーン経済の中心地にしようという州政府の取り組みを踏まえたものだ」と述べている。

 この奨励プログラムの目玉の1つが、ソーラー発電に対する「フィードイン」タリフ(固定価格での買い取り)制度だ。これは、ソーラーパネルを持つ市民や組織が電力網に供給した電力の対価として、現金を支払う制度だ。米国では、電力会社が太陽光発電に対する控除制度を設けている。そのため、住宅所有者や企業はこの控除を利用して電気代を節約できるが、この場合はうまくいっても電力会社への支払いがゼロになる程度だ。

 しかし、フィードインタリフ制度を利用すれば、ソーラーパネルが収入源になる。ドイツでは、政府がソーラーパネルの所有者に対し、1キロW時の電力を電力網に供給するごとに米ドル換算で0.45ドルを支給している。これは、1キロW時の電力生産に必要なコストよりも大きな額だ。

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