しかし、ジョージワシントン大学ロースクールのRandall Eliason教授は、この法案には反対の立場を示しつつも「保護の対象を狭めれば、米国憲法修正第1項の問題に抵触することになる」と指摘した。
一方、New York Timesで長年コラムニストを務め、Nixon政権のスピーチライターでもあったWilliam Safire氏は、この法案におけるジャーナリストの定義について、ジャーナリストの所属ではなく、その活動内容に焦点を当てているとして、評価する姿勢を示した。
「ブロガーであろうと、New York TimesやCBSやWall Street Journalの記者であろうと、行動の目的が一般の人々に情報を知らせることである限り、その行為から報酬を得ているか得ていないかに関係なく、その人はジャーナリストなのだ」とSafire氏は語った(この法案の提案者によると、New York Timesや全米放送事業者協会などのジャーナリズム関連団体は、この最新法案を支持しているという)。
14日の公聴会では、この法案の主要な提案者であるRick Boucher下院議員(バージニア州選出、民主党)とMike Pence下院議員(インディアナ州選出、共和党)が、自ら起草したジャーナリストの定義に関する問題に直接言及することは一度もなかった。Boucher議員は2007年5月初旬にCNET Newsの取材に応じ、「ニュース取材や報道を定期的に行っている」ブロガーを保護の対象に含めるつもりだと語っていた。さらに同議員は、この法案が成立した場合、この定義の解釈および見直しは裁判所に一任されることになると発言している。
法案の提案者たちは、定義の問題に言及する代わりに、一刻も早く法案を通過させることの必要性を公聴会で訴え続けた。Pence下院議員は、この法案は「記者を守るだけでなく、市民の知る権利を守るものなのだ」と語っている。
しかし、一部の共和党議員は、誤った情報やでたらめな情報を広める人まで保護することは適切でないとして、保護の対象を広げることに反対している。司法委員会の前委員長でもあるJim Sensenbrenner下院議員(ウィスコンシン州選出、共和党)は、報道機関が国家の安全保障上の利益を損なった実例として、テロリストによるマネーロンダリングを追跡する政府のコンピュータシステムを報じた2006年のNew York Timesの記事を取り上げた。
「このような記事に責任感があるようには見えない。報道機関の保護が責任を持って行われると立証する役割は、報道機関側が担うべきだと思う」とSensenbrenner議員は語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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