M・キューバン氏、ユーチューブを提訴した報道機関の買収に関心

文:Greg Sandoval(CNET News.com) 翻訳校正:編集部2006年11月16日 08時43分

 ビデオ共有サイトYouTubeに対し辛口の批判を浴びせる1人であるMark Cuban氏が、同社を提訴した報道機関を買収することに関心を示している。

 Cuban氏が目を付けた会社は、比較的小規模なテレビ報道局でロサンゼルスに本拠を置くLos Angeles News Serviceだ。同社を保有するRobert Tur氏は、ヘリコプターの操縦士でありジャーナリストでもある。Tur氏は7月、著作権を侵害するように利用者を奨励しているとしてYouTubeを提訴している。Tur氏は1992年のロス暴動の様子を記録した人物で、YouTubeで自分のビデオクリップを多数発見し、訴訟を起こすに至った。

 Cuban氏はDallas Mavericksのオーナーであるほか、高品位テレビ(HDTV)番組のみを配信する初めての事業者であるHDNetの共同創業者でもある。しかしなぜこのような駆け出しのテレビ局が、小規模な報道機関を取得する必要があるのだろうか。

 「同社はロサンゼルスで初めて高品位画質のニュースをカバーする会社である」とCuban氏は電子メールのなかで述べた。「これは私にとって非常に重要なことだ」(Cuban氏)

 Tur氏は高品位画質の映像撮影を1997年に開始しているが、同氏のビデオライブラリの輝かしい功績--ロス暴動やO.J.Simpsonのパトカー追跡劇などの独占映像--は、高品位画質では撮影されていない。億万長者であるCuban氏はLos Angeles News Serviceに対して関心を示したというよりも、個人的にYouTubeに対する戦いを挑もうとしているだけなのではないかという疑念も浮上している。しかしこれについてCuban氏は強く否定している。

 Cuban氏は9月にニューヨークでの広告主の集まりに登場し、YouTubeを買収する者は「愚か」であると述べ、YouTubeは訴えられて、いずれ世に忘れ去られると批判した。またCuban氏は10月にも、あるメディアウェブサイトに投稿された匿名のブログ記事を発見し、自身のウェブサイトblogmaverick.comでも引用したことで、再び波紋を投げかけている。この記事には、GoogleがYouTubeの著作権上の問題を、大手メディア会社に金銭を支払うことで解決しようとしたとする内容が含まれていた。Googleの最高経営責任者(CEO)であるEric Schmidt氏は後にこの内容を否定している。

 YouTubeの広報担当者はこの件に関してコメントを控えている。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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