ヤフーは広告夏枯れで見通し下回る--次四半期は新しい広告測定法や「Panama」導入

別井 貴志(編集部)2006年10月23日 21時00分

 ヤフーは10月23日、2007年3月期の第2四半期(2006年7〜9月)連結決算を発表した。

 売上高は512億200万円(前年同期比24.5%増)と、事前予想レンジ510億円〜549億円の下限となった。、「Yahoo!オークション」において、第1四半期後半に落札システム利用料を3%から5%に変更したことでシステム利用料収入が好調だったほか、EC関連でストア数の拡大に伴ってテナント料収入や手数料収入も伸びた。しかし、広告事業は、夏枯れと呼ばれる時期であることに加えて、原油高や株価軟調などにより企業が広告宣伝費の支出を抑える状況にあって、期待通りにはいかなかった。

 利益では、オークションでテレビCMを行うなど、広告宣伝費が前年同期比89.1%増(直前四半期比52.2%増)と大きく伸びたものの、人件費やネットワーク設備増強費、Yahoo! BB会員獲得費などの伸びが抑えられた。その結果、営業利益は250億900万円(前年同期比31.5%増)、経常利益は247億6500万円(同33.5%増)、純利益は136億300万円(同22.1%増)といずれも事前予想レンジの中間に収まった。

 このようにコストがおさえられたため、懸念されてきた利益率も若干改善している。

ヤフー2007年3月期の第2四半期(2006年7〜9月)連結決算 ヤフー2007年3月期の第2四半期(2006年7〜9月)連結決算 出典:ヤフー

 第3四半期の見通しについては、以下の表の通り。売上高は、各種プロモーションによりオークションやショッピングなどEC関連の売り上げ増を見込む。しかし、12月過ぎは冬休みで一般的にネット利用が減少するという季節要因があり、スポンサーサイトの売り上げが年末にかけて減少する予想で、広告売り上げの見通しを若干慎重においた。また、販売管理費は、業務委託費・減価償却費などの増加があるものの、全般的に伸びは限定的で、第2四半期に比較して8〜10億円増加を見込む。

ヤフー2007年3月期第3四半期(2006年10〜12月)決算 見通し(単位:億円)
項目 第2四半期(2006年7〜9月)実績 第3四半期(2006年10〜12月)見通し
売上高
512
517〜552
経常利益
247
240〜265
純利益
136
136.5〜152

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