Microsoftにとって、Imagine Cupには若者の目を技術分野の仕事に向けさせ、自社の技術を利用してもらおうという狙いがある。
Microsoftの教育関連構想ディレクターJoe Wilson氏は、「大きなアイデアを持った若者というのは、MicrosoftのDNAのようなものだ。このような刺激を与え続けたいと思っている」と述べた。
しかも、学生たちは全員がMicrosoftの技術を使っている。たとえば、ブラジルのプロジェクトはWindowの会話認識プログラミングインターフェース、地図サービス「MapPoint」、そしてデベロッパツール「Visual Studio」を使って、視覚障害のあるユーザーが行きたいところへ行けるよう支援する。このリストバンドはGPS技術とBluetoothワイヤレス技術を採用し、近くにある携帯電話やPocket PCと通信する。ユーザーが言葉で伝えた目的地への誘導は、これらの携帯電話やPocket PC側で処理する。
MicrosoftはImagine Cupの入賞者に対して総額12万5000ドルという膨大な額の賞金を用意しているが、Cardimさんにとって関心があるのは自分のプロジェクトを実現することだという。
Cardimさんは、「Imagine Cupに参加するためだけに、このプロジェクトを進めているのではないし、賞金のためでもない。自分たちのプロジェクトが動作するところを見たいからだ。そして、これがユーザーの手に渡る形になれば最高だ」と述べている。
もしブラジルチームが最後の6チームに残れば、その可能性はかなり高まる。最後に残った6チームは英国の大手電話事業者BTによって英国に招待され、それぞれのアイデアを支援する企業を見つけるための交渉機会が与えられる。
2005年に第2位となったギリシャチームの「Sign2Talk」をはじめ、これまでImagine Cupの決勝に残ったプロジェクトのいくつかは、応募作品の商品化を実現している。ソフトウェアとハードウェアを組み合わせて手話と会話の相互翻訳を行う「Sign2Talk」の発明家らは、ギリシャ政府と民間投資家から先ごろ約60万ユーロ(75万3218ドル)の出資を得ている。
MicrosoftのWilson氏は、「彼らは起業する予定だ」と述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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