FujiSankei Business i.
2008/07/03 10:57
NTTドコモは今秋発売する携帯電話端末「907i」シリーズで、利用者の好みや居場所に合わせ、店舗やイベント、地域情報などを自動的に配信する「生活支援型」情報サービスを開始する。周辺の小売店の特売など、その時と場所で役立つ情報をタイミング良く知らせる仕組みで、広告情報を提供する企業からは配信手数料を得て新たな収益源にする。
新サービスは、例えば繁華街を歩くユーザーの位置情報を携帯の電波やGPS(衛星利用測位システム)で収集し、ユーザーの事前登録情報やスケジュール情報などから推測した嗜好性に合わせ、「○×ジーンズでセールを実施中」「□△レストランではドリンクが無料」といった情報を携帯へ送る。
ドコモは政府の情報産業支援プロジェクトで、利用者の位置やネット検索履歴、さらに声の抑揚などを分析し、ユーザーが“潜在的に求める”情報を提供する技術の開発を進めてきた。今年1〜3月にはJTBパブリッシングと共同で、沖縄や京都を訪れた旅行者に、観光やグルメ情報を配信する実証実験を行った。ドコモの山田隆持社長は2日、フジサンケイビジネスアイのインタビューに対し「携帯が個人のツールとして、利用者により優しくなるサービス」と述べ、普及に自信を示した。
国内の携帯電話市場では、米アップルが7月11日に発売する「アイフォーン」で、端末の開発・販売からソフトウエア供給、サービスやコンテンツの提供まで主導権を握るビジネスモデルを導入。ドコモなど携帯電話会社が主導してきた業界構造を崩そうとしている。これに対しドコモの新サービスは、5000万人もの顧客へ個別に情報を届けられる強みを生かし、携帯電話会社にしかできないサービスとして展開する。
ただ、膨大な顧客情報をドコモが独占する形でビジネスを展開すれば、携帯向けサービス業界などから反発が起きる可能性がある。嗜好や行動範囲といった高度な個人情報を扱うため、プライバシー保護との両立も求められる。
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