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FujiSankei Business i.
2008/06/30 11:07
2011年にテレビ放送を完全デジタル化し、アナログ電波の空き周波数帯を新たな用途に活用することで、10兆〜20兆円の経済波及効果が見込まれることが27日、政府の試算で分かった。地デジ移行には2000億円の公的支援が必要とされるが、政府はそれを大きく上回る効果があるとして、国民に理解と協力を求めていく。このため地上デジタル放送用チューナーを生活保護世帯約107万戸に無償支給する計画の対象をさらに拡大する方向で検討する。
アナログ放送は11年7月24日に停止し、電波の利用効率が高いデジタル放送へ完全移行する。その結果、3つの空き周波数帯が別の用途に利用可能となる。
昨年12月に変更された周波数割り当て計画では、この3帯域を携帯電話など通信サービス、ITS(高度道路交通システム)、警察・消防・防災無線、携帯端末向けマルチメディア放送−の4用途に割り当てることが決まった。
今回の試算では、これらの経済波及効果を予測した。携帯電話などの通信サービスは、40メガヘルツの周波数帯域の利用価値や将来の市場規模予測から13年時点の経済効果は8兆〜10兆円。ITS関連では、通信システム開発、端末機器の製造・販売、サービス運用により15年時点で5兆円超の市場創出が見込まれる。
警察・消防・防災無線は、自治体の設備投資などにより15年時点で数千億円規模とされた。携帯マルチメディア放送は予測困難なため現時点では経済効果に組み入れていない。だが、同放送が具体化すれば、経済効果がさらに拡大する可能性もある。
情報通信審議会(総務相の諮問機関)が27日決定した答申には、地デジ移行に向けて(1)生活保護世帯へのチューナー・アンテナ給付(2)共聴施設の改修補助(3)テレビ中継局整備の支援(4)遠隔地・山間地への衛星送信−などが盛り込まれた。同審議会の庄山悦彦会長は「予算はかさむが、地デジ移行後の周波数利用のメリットを考えれば何としてもやるべきだ」と強調した。
今後は来年度以降の予算措置が焦点。総務省は、地デジ対策の経済効果に加え、弱者対策や地域格差解消の側面があることも訴えて計画を推進する。政府・与党内では、地デジ用チューナーの現物給付を障害者などに拡大すべきとの意見も出ており、今夏以降に議論が本格化する見通しだ。
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