「auらしさ」で出遅れ取り戻す--“ガラスマ”からハイエンド向けグローバルフォンへ

坂本純子(編集部)2011年02月28日 20時37分

 KDDIと沖縄セルラーは2月28日、WiMAX対応のAndroid搭載スマートフォン「htc EVO WiMAX ISW11HT」(HTC製)とAndroid 3.0搭載タブレット「MOTOROLA XOOM Wi-Fi TBi11M」(モトローラ製)を発表した。4月上旬以降に発売する。

  • Android 3.0搭載タブレット「MOTOROLA XOOM Wi-Fi TBi11M」(モトローラ製)と「htc EVO WiMAX ISW11HT」(HTC製)

 KDDIは、2010年11月におサイフケータイやワンセグに対応した「IS03」を発売。続いて2011年2月に防水対応の「REGZA Phone IS04」、間もなく女性向けの「IS05」を発売する予定で、スマートフォンに大きく力を入れている。KDDI 代表取締役社長の田中孝司氏は、「IS03はたくさんの予約があった。販売台数は50万台にのぼる。“ガラスマ”とも呼ばれ、日本人向けのスマートフォンを切り開いた」と語り、好調ぶりをアピールした。

  • 「htc EVO WiMAX ISW11HT」のスペック

 htc EVO WiMAX ISW11HTは、「ハイエンド向けのグローバルフォンを目指した」という。これまでのISシリーズと異なり、おサイフケータイなどはサポートせず、メールも現在はCメール(SMS)の受信のみとなる。

  • KDDI 代表取締役社長の田中孝司氏

 他社に比べてスマートフォンの発売に出遅れたという田中氏は、それを取り戻すカギとなるものは「auらしさの復活」だという。「auらしさとはわくわく感。それは、ドコモでもソフトバンクでもない、auらしさを皆さんにアピールしていくために、失ってはいけないこと」と語った。

 htc EVO WiMAX ISW11HTは、データ通信速度が下り最大40Mbps、上り最大10MbpsのWiMAX機能を搭載しているのが特徴だ。最大8台まで接続できる「Wi-Fiテザリング」機能を持ち、無線LANルータとしても利用できる。

 端末をすでに使用しているという田中氏は、「超速い。経験するともう戻れない。この戻れないという感覚を、ぜひわれわれのお客様にも経験していただきたい。たまには30Mbpsのダウンロードも経験できる。新たな世界が開けるのではないか。これが、目指しているわくわく感」と笑顔を見せる。

 さらに、「今まではここで(発表は)終わりということになるが、わくわく感はもうひとつ欲しい」として、テザリングの解禁を発表した。

 「機器が好きな人間は、8台ぐらいつなげたい。スループット規制をかけていないので、(最大)40Mbpsをエンジョイして欲しい。ネットワーク機能をサポートするということにおいて、ナンバーワンのスマートフォン」とアピールした。

 なお、CDMAを利用した通信料が月中5Gバイトを超えた場合は同月末までCDMAを利用した通信速度を制限するという。ただし、2012年1月までは、5Gバイトを超えても制限は適用しないとのことだ。

 「ひとつ感想を加えたい」として田中氏は、「速いというのは、実はなかなか経験できないこと。こう見えて、YouTubeやニコニコ動画が大好きで、最近は総統閣下シリーズが好き。(端末は)机の上に立てられるようにできているので、家の中で見ても結構楽しい」と高速回線の優位性を語った。

  • WiMAXとWi-Fiなどの切り替えも簡単だ

  • 8台まで接続できるテザリング機能

  • 「htc EVO WiMAX ISW11HT」の背面には「キックスタンド」が付いている

MOTOROLA XOOM Wi-Fi TBi11Mは、「6台目のPC」

 さらに田中氏は、MOTOROLA XOOM Wi-Fi TBi11Mを試用した感想として、「6台目のPC」と表現する。自宅で5台に及ぶPCを所有するという田中氏は、「(試用のため)PC上のいろんな仕事をXOOMを介してトライしてみた。スイッチひとつで立ち上がるので、6台目のPCになったな、というのが感想。YouTubeやニコニコ動画を見ると、もう一段迫力があり、楽しんでいる」と語った。

 また、2010年はスマートフォン元年だったとし、「2011年はタブレットが来ると思っている」と話す。2011 International CES(CES)では84機種ものタブレットが発表されたとし、「CESでの注目度ナンバーワンタブレットがMOTOROLA XOOM Wi-Fi TBi11M」と語った。

 「わくわく感が欲しいと語ったが、(XOOMは)ハイエンドのお客様にささるもの。いち早く日本に持ち込みたいと思い、本当に短期間で今日の発表に至った」と明かした。

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