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「財務的な厳しさを毎日のように感じた」--ウィルコム社長会見
ウィルコムが2月18日、会社更生法の手続きを申請した。サービスはこれまでどおり続けるが、今後は企業再生支援機構やアドバンテッジパートナーズ有限責任事業組合がサービスを提供するファンド、ソフトバンクを支援先として協議し、経営再建を目指す考えだ。なぜウィルコムが苦境に陥ったのか、また、今後はどのように事業を進めていくのか、同日開かれた会見で代表取締役社長の久保田幸雄氏が記者団の質問に答えた。
――なぜ、最終的に会社更生法の申請に至ったのか。
会社更生法申請をわびる代表取締役社長の久保田幸雄氏2009年9月24日に事業再生ADR手続きを申請した。これは次世代通信サービス「XGP」への投資が重かったためだが、「ウィルコムがADRを申請した」という情報が市場に流れると、顧客の新規獲得が難しくなり、解約の増加にもつながった。結果的に、当初考えていた「借入金の返済スケジュールを伸ばすことで自主再建する」というシナリオが実現しにくくなった。
あらゆる可能性を探る中で、スポンサー候補についても探した。最終的に候補が固まったので、迅速かつ透明性を持って交渉をする上で、会社更生法の申請が最適と判断した。
――では、なぜ苦境に立たされたのか。
ウィルコムはかつて音声定額サービスにより成長し、データ定額サービスも業界初で始めた。法人市場も他社に先駆けて開拓したという自負がある。ナローバンドのPHSが社会のニーズを開拓し、拡大してきたことで伸びてきた。
ただ、携帯電話も料金が下がり、我々と領域がかぶるようになってきた。特に法人市場に積極的に入って来られ、我々の優位性が薄れてきた。
XGPという新たなブロードバンドサービスを提供しようということで2007年に総務省から2.5GHz帯の周波数免許をいただいたが、大きな開発、設備投資が必要だった。PHSの発展と両立させることに、やや無理が出てきたというのがADRに至った理由だ。
――PHS加入者数の減少が続いており、携帯電話市場自体が飽和状態にある中で、どのように再建の道筋を描いているのか。
携帯電話はブロードバンドのサービスを提供している。これに対し、PHSはナローバンドであり、音声やデータ通信を安く提供できる点が特徴だ。このナローバンドという市場はこれからも拡大するし、社会にとって必要であると考えている。
例えば24時間無料で音声通話ができる。低電磁波のため、病院などでも心配なく使ってもらえる。また、エレベーターやATMといった機器でも情報通信に使われている。そういう意味で、携帯電話とは違うまったく新しい市場が存在する。それはこれからも開拓できると考えている。
――XGPは今後どうするのか。総務省に提出した事業計画は実現できるのか。
久保田幸雄氏ブロードバンド技術は世の中にたくさんあるが、XGPはかなりユニークな技術だ。例えば、送信速度は最大20Mbpsで、基地局のカバー範囲が狭いマイクロセルを採用しているのでアクセスが集中しても破綻しにくいという特徴がある。これらを生かした形での存在感は強く残っている。
このため、スポンサーから支援を決定していただき次第、具体的な投資スケジュールが決まってくると考えている。ただ、スポンサーはXGPに対して、大変積極的な考えを持っていると聞いている。
――ソフトバンクとはどのような話し合いをしているのか。
ソフトバンクには支援を要請した段階であり、今後、計画を策定する中で具体的な中身を詰めていくことになるだろう。
――スポンサーはナローバンドのPHS事業にも関心を持っているのか。
XGPはPHSをベースにした技術だ。この2つはサービス面でも技術面でもかなりの共通性がある。PHSに興味があるかないかという議論に意味はなく、一体として考えてもらっていると理解している。
――スマートフォン事業についてはどうなるのか。
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