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アップルがDRMキー発行を停止するとき--ユーザーの楽曲に起こること
MicrosoftとYahooでは実際に起こったことだ。Appleではどうだろうか。
Yahoo Musicが、楽曲のコピーを防止するソフトウェアを解除するための認証キーの発行を停止すると発表した7月、著作権侵害対策が施されたソフトウェアの制約が劇的に明らかにされた。
すでに休止されたMicrosoftの「MSN Music」サービスも、2007年春に同様の発表をしていた。CNET Newsの読者から、同じことが「iTunes」でも起こり得るかという質問が寄せられたが、答えはイエスだ。ほぼ間違いなく起こるだろう。
もし、AppleがYahooやMSNのように「FairPlay」デジタル著作権管理(DRM)キーの発行を停止したら、iTunesユーザーは楽曲をほかのマシンやデバイスに移動できなくなる。Appleが販売した50億曲の大半がこの影響を受ける(世間からの相次ぐ批判に応えて、Microsoftは向こう3年間、キーの発行を継続すると発表した。一方、Yahooは返金を申し出ている)。
確かに、Appleが近い将来にDRMキーの発行を停止する可能性は低く、停止するとしても、ずっと先のことになるだろう。Appleはインターネット最大の音楽販売業者であり、店舗を含めても最大の音楽販売業者かもしれない。Appleは新しい「iPhone 3G」の発売で興奮の波に乗っている。iPhone 3Gは、携帯電話兼インターネットデバイスであるだけでなく、すばらしいミュージックプレーヤーでもある。Appleは今後も長期にわたって音楽小売販売を支配し続けるだろう。
それでも、状況は変化するものだ。5年、10年後のAppleに何が起こるか、誰にも予測できない。まだまだ先のことだが、iTunesユーザーのミュージックライブラリに対するDRMの脅威が現実なのは、紛れもない事実だ。
もし、Appleが何らかの理由で新しいDRMキーの発行を停止した場合、ユーザーの音楽は移動できなくなる。iTunesのサービス規約を確認してほしい。このような場合、利用者はAppleに責任を負わすことはできないと書かれている。「Appleが任意に行うことが可能な本サービスの一部変更または本サービスの停止を行った場合、お客様は、ご自身が当該変更または停止前のようには本商品をご利用いただくことができなくなる場合があること、(中略)Appleはお客様に対していかなる責任も負わないことを了解されたものとする」
YahooやMSNのケースが示す通り、DRMで保護された音楽が暗号化キーを持たない非権利者の意のままになることは絶対にない。FairPlayであろうと、「Windows Media DRM」であろうと、何であろうと、消費者の楽曲のロックを解除することに関しては、暗号化キーを持つ人々に委ねられている。
つまり、コンピュータが故障した場合、ミュージックライブラリが消滅する恐れがある(確かに、音楽をCDに保存するという回避策はあるが、音質が下がってしまう)。
あり得ないかもしれないが、Appleがキーの発行を停止した場合に何が起こるのかを考えておくのは悪くない。Appleは、10億曲を失った利用者に対して、どのような補償をするのだろうか。
MSN Musicは4月、同サービスが提供する音楽でのDRMキーのサポートを停止すると発表した。利用者は楽曲を再生して聴くことはできても、ほかのデバイスに転送することができなくなった。2カ月後、世間の激しい非難を受けて、Microsoftは向こう3年間、DRMキーの発行を継続すると発表した。
Yahoo Musicは米国時間7月25日、Yahoo Music Unlimitedから楽曲を購入した利用者への返金を開始すると発表した。また、購入した楽曲のDRM保護されていないコピーが欲しい人たちに対し、保護されていないMP3を提供できるかどうか検討している。
問題は、Microsoftの対応が短期的な解決策にすぎないことだ。3年後、Microsoftは再びDRMのサポートを終了しようとするだろう。もしAppleがYahooと同様に返金という方針を採ったとしたら、膨大なコストがかかるだろう。
おそらく、Appleは楽曲からDRMを取り除くことができるかもしれない。技術的には、難しいことではない。Appleがキーの発行を停止した場合、理論的には、レコード会社と協議して、FairPlayを取り除く契約を結ぶ可能性がある。MicrosoftやYahooがレコード会社と同様の契約交渉をしようとしたかどうかは不明だ。
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