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周波数をめぐる新たな戦い--モバイル放送で携帯電話会社と放送局が激突
ソフトバンクの100%出資会社で、米国発の次世代モバイル向け放送サービス「MediaFLO」の日本でのサービス実施を目指すモバイルメディア企画は、2011年以降のアナログテレビ放送跡地をめぐる周波数の割り当てについて「(テレビ以外の放送サービスに割り当てられる)14.5Mhzを2つの異なるモバイル放送サービスで分けるのが望ましい」との意向を明らかにした。
これは、3月19日に都内で行われたクアルコム ジャパン主催「MediaFLO Conference 2008」で示されたもの。講演者の1人として登壇したモバイルメディア企画取締役の石原弘氏は「次世代モバイル放送サービスが発展するためには競争相手が存在することが望ましい」と述べ、同様の周波数帯域獲得を目指すISDB-Tmm方式などと競争しつつ市場を発展させていく形が適当とした。
また石原氏は、講演の中で「新たな市場を切り拓く意味で、通信事業者主導のサービスがあることが必要」と述べるなど、放送事業者主導で展開されるISDB-Tmmや地上デジタル音声放送(デジタルラジオ)をけん制。事業形態としては、「ハード・ソフトは一部一致、一部不一致」としながらも基本的には両者を分離する方針を唱え、垂直統合モデルを主とする放送事業者主体のサービスとの違いを明確にした。
2011年7月の地上テレビ放送完全デジタル移行後の空き周波数帯域をめぐっては、2007年6月、総務省が「VHFローバンドおよびVHFハイバンドの一部をテレビ以外の放送サービスへ開放する」との意向を公表。以降、複数の事業体が周波数獲得を目指して積極的な活動を展開していた。
一方、次世代モバイル放送サービスに適するとみられていたVHFハイバンドの放送サービス向け開放帯域が14.5MHz(207.5〜222MHz)に留まったことを受け、「周波数を獲得できるのは1サービスのみ」との見方が広まった。こうした状況の中、KDDI、ソフトバンクなどが推進するMediaFLO、フジテレビ、NTTドコモ、スカイパーフェクト・コミュニケーションズらが推進するISDB-Tmmは強力なライバル関係が伝えられ、どちらがイニシアチブを握るかに注目が集まっていた。
今回のイベントでは、実際の周波数獲得時において免許取得事業者となることが濃厚なメディアフロージャパン企画(KDDI、クアルコムの共同出資会社)代表取締役の増田和彦氏も登壇。ソフトバンクの提唱した「2サービス併存による競争促進策」について具体的には触れなかったが、「6MHzを利用して全国一波放送が可能」と話すなど、14.5MHzすべてを利用せずともサービス提供が可能であると説明した。
今後、異なる放送サービスを近い周波数帯で併存させることなどへの技術検証、およびモバイル多チャンネル放送サービスに対するビジネス的検証などを踏まえ、2009年夏をめどに割り当てられるサービスが決定する見込みだ。
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