デザインと機能を見てきたが、この端末の最大の特徴である薄型であることについてもう少し触れておきたい。とにかく今までのケータイでは体験し得なかったことが、このケータイでは可能なのだ。
たとえば今までのケータイの厚みから考えると、ジーンズのパンツをはいているとき、ケータイをしまうのは前のポケットというよりは、厚みのある財布をしまうようにおしりのポケットに入れたかった。ところが同じようにN703iμをおしりのポケットに入れると、逆にスカスカしてしまってで据わりが悪いのだ。前のポケットに入れるか、シャツの胸ポケットがちょうど良いくらいだ。
あるいは、チェーン付きのカードケースと同じくらいのサイズなので、そこに一緒にくくり付けてもよさそうだし、いつも持ち歩いている手帖に挟んでもきちんとボタンが留まるのだ。それにしても、厚みがなくて手に収まらず、せっかくの自前の新品を2回も落っことしてしまったのを後悔している。ラバーっぽい素材の外装がありがたいと思うくらいである。今までと違う薄いケータイを、どのように持ち運べばよいか、少々困惑している様子がうかがえるのではないか。
また昨今のスピーカーはステレオになっていて、ディスプレイの側面に設けられているモノが多いが、N703iμはディスプレイの背面にモノラルスピーカーが付いている。そのためポケットに入れたり裏返して机においておくと、着信音がかなり小さくなってしまう点も、最近のケータイとは勝手が違う。ちなみにバイブレーションは、決して弱くなかったので、きちんとポケットにしまってあれば、着信を逃すこともないはずだ。
しかしそれでも、脱いだコートのポケットで着信していると、見つけるまでに手間取ってしまう。女性がバッグの中にしまっていても、きちんと間口に近いポケットに入っていなければ見つけ出すのは大変かも知れない。このケータイの新しさは薄さというスペックから生まれた、持ち方を考える必要がある点だ。慣れるまでは扱いにくさすら感じるかも知れないが、春になってコートがいらなくなってくると、N703iμの居心地の良い場所が決まってくるだろう。
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