そして、F703iの目玉機能、防水だ。F703iは見た目普通のケータイ(つまりいかにも防水という感じのヘビーデューティーなケータイではない)のにしっかりとして防水機能を持っている。防水性能としてはIPX5、IPX7で、日常の生活で使っている水程度なら沈めてしまってもまったく問題なく使用が可能だ。
ちなみに、IPX5の防水性能とは装置を設置したターンテーブルを回転させた状態で2.5m〜3mの距離から最低3分間、12.5L/分の直接噴流をあてた後に、電話機としての機能が使える、IPX7は装置を常温で水道水、かつ静水の水深1mに静かに沈め、30分間放置後に取り出しても機能するという、JIS規格での等級だ。
ケータイを風呂で使ったり、プールで一緒に泳いだりという使い方が実用的であるかはともかくメーカーデモで行ってたくらいなのだからもちろん使えるのだろうが)、洗い物をしているときや、洗面所で手を洗うときに胸ポケットから落ちてポチャリ、という可能性を考えると、落としてしまっても、ふき取れば、またケータイを普通に使うことができる防水はとても魅力的な機能だろう。
筆者もこの防水機能に関しては、一応、筆者も金魚蜂に落としたり、風呂に落としたりとしてみた。水没シールが真っ赤になることもなく今も使うことができている。
ちなみに、F703iは、充電端子が金属がむき出しになっているので、水に濡れた場合は、充電するまえに、水のふき取りなどはしておく必要がある。
また、この携帯電話は防水で、電池フタが2重構造になっているが、実は、電池の外フタと中フタの間には水が入り濡れるような設計になっている。ふきとりをする際に、外フタを開けて、このフタとフタの間もふきとっておかなければならないのも、注意すべき点だろうそうしないと、においが発生、臭くなるなどの問題が起きる可能性も考えられる。 筆者は水没させた後、たまたま電池蓋を開ける機会があったのでそこが濡れているのに気づいたのだが、そうでないとここが濡れるとはなかなか気づかないかもしれない。
なお、水没シールとは、携帯電話内部貼られている水玉模様の紙で、これが水にぬれると真っ赤になる。これが赤くなっていると、ケータイが水没した証拠として修理補償などが受けられなくなる。
防水のF703iだが、この機種にも、水没シールが、電池蓋の中や、FOMA端子の横などについている。つまり、蓋が完全にしまってないために水に落とし浸水した場合などは、やはり水没とみなして修理などが受けられなくなる可能性が高いので、使う歳には要注意だろう。
ちなみに、FOMA端子は本体サイドにあり、カバーをめくると端子が現れる。市販の充電用電池や、USBケーブル通信ケーブルやはここにさして使うことになる。水のある環境で使う場合は、このカバーをしっかりとしめておかないと内部が水に濡れ、もし故障しても「水没」扱いとなるはずなので、要注意だ。もっとも、F703iのこのカバーは、手触りで、閉まっているかどうかわかりやすい素材になっているので、開いていたらすぐにわかるだろうが。習慣として、ケーブルなどを抜いたら、きちんとしめる習慣を付けておかないと防水の意味がなくなってしまうことになる。
ただ、防水機能は非常に便利なのだが、手放しで万歳という機能ではなく、多少他の機能が犠牲になっているのも事実だ。
たとえば、F703iでは、外部メモリに他のFOMA新シリーズと同様microSDが利用できるのだが、このメモリのスロットが、電池フタの内側にFOMAカードスロットと並んで存在しており、電池を取り出してからでないと取り出すことができない。防水ケータイであるため、他のケータイのように筐体再度などにはスロットを取り付けることができなかったのだろうが、たとえば、DPEなどで外部メモリを取り出して写真データを取り出したい場合などに少々不便だ。
ただ、多少不便になっているところはあるものの、F703iの防水という魅力、それに普通のケータイとしての、ここまで挙げてきた魅力が、それぞれ不便さを上回っていると筆者は思う。
703iは、普通の値段で、コストパフォーマンスのよいケータイを買いたい方にはぜひお勧めしたい機種だ。
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