W-ZERO3 [es]はケータイなのか、PDAもしくはPCなのか? と聞かれると答えに困る。大柄ながら今までのケータイの使い勝手やデザインをほぼ踏襲している点でケータイだとも言えるし、ウェブブラウザとインターネットメールを自在に扱うことができる点でPCに近い存在とも言える。けれどもそのどちらとも言えるパッケージングは、まったく別の存在としてのW-ZERO3 [es]というカテゴリを作っている。
次に比較したくなるのは、これだけガジェットが好きでノートブックのコンピュータを持ち歩く頻度の高い僕が未だに使っている、紙の手帖との比較である。開けばすぐに手書きできる簡単さ、一覧性の高さ、手軽に持ち運べる点、モノとしての魅力など、紙の手帖を使い続ける理由はたくさんあるが、Web 2.0系サービスとW-ZERO3 [es]との組み合わせは、紙の手帖を超える可能性を秘めていると思う。はやり言葉で言えば、いわば手帖2.0である。
ちなみに米国では、時を同じくしてシャープ製でW-ZERO3 [es]と同じようなスタイルのケータイ端末A200(T-Mobile Sidekick 3)がリリースされ、やはり人気を博している。この端末を使い始めた米国のティーネイジャーは、メールやインスタントメッセージングを交わす生活からPCが消え、すべてをA200でこなすようになった。フルキーボードを搭載するケータイが、ワカモノのコミュニケーションのスタイルを変えてしまったのである。
同じシャープが作った端末であるW-ZERO3 [es]にもその素質があると思う。ケータイに閉じていたモバイルコミュニケーションに、インターネットの最新のサービスがなだれ込んでくるきっかけとなり、ネットの世界での変化が実際の生活の変化として実感できるようになる。だとすれば、W-ZERO3 [es]を、ライフスタイル2.0端末として触れてみるべきではないだろうか。
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