ディスプレイ関連ではない新機能にも面白いモノがたくさんある。Bluetoothへの対応がその1つだ。Vodafone 3G端末で採用が進んでいるBluetoothは、ケータイの上でアドホックネットワークを生かしたコミュニケーションを提供してくれる。アプリケーションは対戦ゲーム「リバーシ」とチャットソフト「ちかチャット」が用意されている。いずれも通信料がかからず10mの範囲内にいるユーザー間で スムーズな通信が可能だ。ニンテンドーDSやPSPなどでアドホックのゲーム対戦に慣れている世代である中学や高校の教室内で流行りそうだ。
セキュリティへのアプローチも欠かさない。904SHには顔認証が搭載されている。あらかじめ5枚の写真を読み込ませて設定すると、本体の電源を入れた際、端末を開く際、バックライトを点灯させた際の3つの場面で自動的に顔認証を行ってくれる。特に端末を開く際の認証は動作としてもロック解除の煩わしさがない点でも、とても自然だった。
また6軸モーションコントロールセンサーは感動的だった。6軸モーションコントロールセンサーとは、端末の動きを加速度3種類(X軸・Y軸・Z軸)と姿勢角度3種類(ヨー・ピッチ・ロール)で検出するセンサーのことだ。つまり端末が動いている方向、回転方向の情報を得ることができる仕組み。これによりVodafone Live! NAVIでは、非常に素早くに地図上の自分の位置の変化が反映されるようになった。これはカーナビ以上に実用的という印象を受けた。
さらにプリセットしてある「星空をさがそ」体験版のアプリケーションがスゴイ。この6軸モーションコントロールセンサーを生かして、ケータイ端末を空にかざすと、そこに見えている星座が画面に現れるのだ。試しに地面に向けてみると、端末がひっくり返ったことが検出され、地球の裏側で見えているであろう星座が表示される。VGAディスプレイで展開されるアプリケーション内での星空の動きのリニアさには、とても感動を覚えた。これは904SHを手に取ったら、ぜひ試してみて欲しい。
少しケータイの話から外れるが、自宅のテレビを、壊れたブラウン管テレビから904SHを作っているシャープのフルハイビジョンパネルを搭載したアクオスに変えた。家電量販店の店頭で画質が「キレイだな」ということは頭で理解してはいたが、いざ自宅でいつも通り電源を入れるテレビがハイビジョン対応した途端に、今までのテレビを見る時間、画質の点でいかに損してきたかを痛感させられた。画質における1つ上の世界を見た途端、それがスタンダードになって、クオリティの高いモノが当たり前になる。
僕がVGAディスプレイに対応した904SHに触れてみて、もうQVGAには戻れないかもしれないと思った。画像や動画、地図といったリッチコンテンツの表示がキレイで細かいこと以上に、普段最もよく使うメールやウェブ、電話帳などで表示されるあらゆる文字のキレイさには驚いた。再びシャープの製品によって、クオリティのスタンダードを引き上げられてしまった印象だ。
端末のデザインや機能の面からオトナの雰囲気が漂う904SHだが、むしろこどもたちに使わせたいと思ってしまった。よりキレイなモノを知らない事が、想像力・創造力の妨げになって欲しくないから。
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