「日本流スマートホン」の完成型──au W41H - (page 2)

充実の基本機能

　W41Hはワンセグ端末という特徴を持つ以前に、auのWIN端末2006年春モデルとしての顔がある。NTTドコモのP901iTVは最新端末が902iであるタイミングで過去の型番でのリリースとなったが、W41Hはワンセグ以外の最新機能が満載されている。

　この春からサービスがスタートする「au LISTEN MOBILE SERVICE」と「au Music Player」などの音楽再生機能、 「EZ FeliCa」によるおサイフケータイ、「声de入力」対応の「EZナビウォーク」、Push To Talkを盛り込んだチャットルーム型コミュニケーション「Hello Messenger」、FMラジオ、などの生活ツール・コミュニケーションツールはフル対応している。

　またPCサイト閲覧が可能な「PCサイトビューアー」、メールの添付ファイルを閲覧できる「PCドキュメントビューアー」など、ビジネス向けの機能もこれまでと同様に搭載されている。さらにカメラには「ビジネス撮影」機能が搭載された。これはW41CAに搭載されているほか、リコーのデジタルカメラでも好評の機能で、斜めから撮影した画像を正面から撮影したように補正できる。例えば斜め位置からしか撮影できなかったプレゼンテーションスライドや、あおりで撮影することになる時刻表などのゆがんだ画像を、真っ直ぐに直すことができる。

　魅力のある機能を網羅している点で、ワンセグを楽しみたいユーザーでも気軽に選んで満足できる仕様は魅力の1つだ。データフォルダは70MBとたっぷり余裕があるが、後に紹介するテレビ録画向けに使うならば、1GBまで対応したminiSDを用意しておきたい。

テレビを見る

　早速ワンセグを見てみよう。W41Hでは側面のテレビボタンを長押しするか、ディスプレイを表に向けて折りたたむだけでテレビを起動することができる。通常のように端末を開いたスタイルでは十時キーで左右をチャンネル、上下をボリュームとして操作することが可能。ディスプレイを表に向けて折りたたんだ場合でも、側面に配置されているチャンネルボタン・ボリュームボタンで操作することができる。また付属の充電台（テレビスタンド）に立てかけると、左右にステレオスピーカーがあるようなデザインになるが、音が出てくるのはヒンジに近いメッシュ側のみになる。

　テレビを縦長のディスプレイ位置で視聴する場合、画面の上半分にテレビの画面が表示され、下半分は情報表示領域となる。映っているチャンネル番号や放送局・番組名の情報が表示される。また取得が終わると、データ放送のトップページが表示され、操作や閲覧が可能だ。

　ディスプレイを横長の位置で視聴する場合は2パターンある。1つは画面の中央にワンセグのフル解像度（ワイドの場合320×180）の画面を表示し、余った右サイドにチャンネルとボリュームを表示させるモード。もう1つはワイド液晶を生かして、画面いっぱいにテレビの画面を表示させる全画面モードである。

　縦長表示、横長表示共にワンセグで放送される字幕表示に対応しており、音が出せない場所でもイヤホンなしにテレビから情報を得ることが可能だ。これは使ってみるとなかなか便利な機能で、公共の場での視聴機会が多いケータイにとっては重宝する機能になるだろう。縦長表示と通常の横長表示の場合はテレビ表示の真下に、横長の全画面表示の場合はテレビの映像にオーバーレイして表示することができる。

　W41Hでは、テレビ視聴中の端末スタイルと画面構成の関係を細かく設定することが可能で、自分の好みにあった画面作りをすることができるようになっている。