最終更新時刻:2009年11月28日(土) 10時00分

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在宅勤務を拡充 ストレス減り生産性アップ IT業界など

FujiSankei Business i.

2008/07/07 10:58  

 仕事と生活を両立するライフワークバランスの向上を目指して、従来は育児や介護を目的とする社員を主な対象にしていた在宅勤務制度を拡充、対象者を広げて本格導入する企業がIT業界を中心に増えている。

 NECは1日から、全社員の約9割にあたる2万人弱を対象とした在宅勤務制度を始めた。新入社員や工場など生産現場の社員、顧客情報や個人情報など機密事項を扱う業務は対象外となるが、上司の承認を得れば原則週1回の在宅勤務が可能となる。

 同制度のネックとなるのがセキュリティー管理だ。同社では在宅勤務者には記憶装置を持たない「シンクライアント」と呼ばれるパソコンを貸与する。このパソコンは社内の情報へアクセスして仕事を行うことができるが、情報を持ち出して保存したり私有のプリンターでの印刷はできない仕組みになっている。

 同社は2006年7月〜08年6月30日まで、約2000人の社員を対象に試験的に同制度を導入していた。その結果、実施者の74%が「仕事の生産性が上がった」と回答。また、70%が「通勤ストレスが減った」、43%が「家族と過ごす時間が増えた」などと話したという。

 「育児や介護を目的にする社員だけでなく、それぞれの生活環境に合わせて制度を活用してほしい」(コーポレートコミュニケーション部)。省エネ効果も見逃せない付加価値といえる。NECによると、従来のパソコン1500台をシンクライアントのパソコンにすることで、年間で最大56トンの二酸化炭素(CO2)削減につながると試算している。

 同様の制度は、日本HPが07年11月から全社員6000人を対象に導入している。貸与するのはシンクライアントのパソコンではないが、鍵のかからない部屋での作業やプリントアウトの禁止を徹底している。「始めた当初の利用者はワーキングマザーが多かったが、今は男性でジムに行く人や習い事をするために利用する人も増えてきた」(広報)という。NTTデータは社員の提案で06年に試験導入し、今年2月に本格化した。現在、全社員8550人のうち200人が利用している。セキュリティー管理にはシンクライアントのパソコンを活用している。

 企業の在宅勤務を推進する国土交通省では、在宅勤務者が就業人口に占める割合を、05年調査時の10・4%から10年に20%まで引き上げる目標を策定した。セキュリティー面で導入をためらう企業が多いため、現在はセキュリティー管理技術を持つIT関連企業での導入が中心だが、「IT企業だけではこの数字は達成できない。今後多くの業種に広がっていくだろう」(都市整備局)と期待する。

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