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Zimbraを核に、法人向けビジネスに挑むWeb 2.0ビジネスのエバンジェリスト - (page 2)
米Zimbraが目指すのはSalesforceの「AppExchange」に近いといえる。開発者がZimletsを使ってマッシュアップアプリケーションを作っていくことで、Zimbraにユーザーが集まってくる。そして、マッシュアップが充実している限りZimbraは使われ続け、ユーザーである法人は利用料を支払ってくれるのだ。すでに、SalesforceやAsterisk、Skypeとのマッシュアップアプリケーションが提供されており、これを日本でも提供する可能性が高い。
いずれにせよ、米国のWeb 2.0のベンチャー企業で、広告モデルに頼らないビジネスモデルを展開しているのはZimbraが初めてではないだろうか。この点においても、冒頭で述べたように、フィードパスとの考え方に近しいものがある。
もう1つ法人向けサービスとしてフィードパスが力を入れていくのは、feedpathとblogengineをベースにした法人向けの情報共有サービス、コードネーム「WOLF」だ。Zimbraと同様にSaaSとして2006年秋頃をめどに提供していく。feedpathで提供しているフィードを読む(フィードリーダー)、ブログを書いて管理する(ブログエディタ)という機能に加えて、blogengineで提供しているブログを構築するという機能をすべてサービスとして統合したいと考えている。
WOLFの構想が実現すれば、企業ユーザーは社外に漏れてはいけない企業内のフィードも、インターネットで一般的に配信されているフィードもすべて1つのフィードリーダで管理して読める。また、ブログを書くこともシームレスにできる。今後は、メールもフィードに変換して読めるようにするなど、企業でやり取りする情報をすべて一元管理できるように進化させていきたい。もちろん、WOLFとZimbraを組み合わせた展開も考えている。
このように、今後のフィードパスは秋に向けて法人向けに有償でSaaSを展開していくことに注力している。広告モデルで「ロングテール」の「テール」をおさえられるのは広告配信システムを持っている企業だけだ。また、「ヘッド」の部分は、ほとんどヤフーの独占状態にある。我々は広告でポータルのようにコンテンツを提供するのではなく、ツールをSaaSとして提供していくことを柱にしていく考えだ。そのため、広告ビジネスでなく有償で法人に提供していくは自然な流れであると思う。
そうはいっても、個人向けに無料で提供しているfeedpathをおろそかにするつもりはない。ツール群が揃っていないので、まだ早いかとも思うが、APIを公開する準備も進めている。ユーザーを喜ばせる、というポリシーは、サイボウズの持つDNAだろう。
フィードパスの今後の具体的なビジネス展開を理解してもらえれば、Web 2.0のサービスでも十分収益を得られることをわかってもらえたのではないだろうか。
そのうえで、将来的なフィードパスの戦略を説明したい。フィードパスでは、コードネーム「フィードベース」と呼ぶウェブ上のデータベースの構築を目指している。これは、ウェブ上のあらゆる情報のフィードを蓄積したデータベースで、ここからユーザーがほしい情報をフィードで配信するプラットフォームにしていきたい。Web 2.0時代のウェブの基本機能は、「受信」「検索」に続き、「発信」と「共有」機能だ。フィードパスでは誰でも容易に正しく構造的なデータをウェブにアップできる機能を提供することによって、プレゼンスを発揮していきたいと考えている。
フィードベースに蓄積するのは、構造化された情報をウェブ上で公開するために標準化されたXHTML「マイクロフォーマット」の形式で記述されたデータだ。この形式は、イベント情報などに使う「hCalender」、レビュー情報に使う「hReview」など約20種類ある。こうしたオープンで標準化された形式を用いることで、利用が促進されるだろう。
たとえば、ユーザーが自分の興味のあるキーワードをフィードベースに登録しておくと、そのキーワードと合致した情報を受け取れるようにしたい。ユーザーへ情報を配信する形式については、フィードだけではなくメールなど複数の形式で提供していくのがいいだろう。
フィードベースに蓄積して、情報をほしいユーザーに配信するプラットフォームを構築することで、ビジネスとしてはこのプラットフォームの利用料金を徴収することが考えられる。フィードベースに情報を登録するユーザーと、フィードベースから配信される情報を利用するユーザーの双方から徴収できるだろう。
このほか、フィードベースを利用した広告配信システムを法人に提供したり、アフィリエイトのように受信した情報を元にユーザーが商品を購入した場合に、その代金をシェアしたりするなど、さまざまな展開がありえるだろう。こうした情報の蓄積、配信プラットフォームを早期に実現していきたい。
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