インバウンドマーケティング用ツールを一括提供するHubSpot--「CMO Award」講演

 朝日インタラクティブが運営する「CNET Japan」は、マーケティング戦略の重要性やマーケティングの意義を訴求する目的で、マーケティング分野でめざましい成果をあげるなどしたマーケティング統括責任者(Chief Marketing Officer:CMO)を毎年選出し、表彰してきた。第4回にあたる2016年の「CMO Award」受賞者は、資生堂ジャパンで執行役員、マーケティング本部長(JCMO:ジャパンチーフマーケティングオフィサー)を務める音部大輔氏、三井住友カードでネットビジネス事業部長を務める佐々木丈也氏、三越伊勢丹ホールディングスで常務執行役員、情報戦略本部長を務める中村守孝氏。

  • 日本に進出したHubSpotの“顧客を惹きつける”インバウンドマーケティング

 ここでは、表彰式の後に開催された講演「日本に進出したHubSpotの“顧客を惹きつける”インバウンドマーケティング」の内容をまとめる。HubSpotJapanのジェネラルマネージャーを務める赤平百合氏が、インバウンドマーケティングとは何か、コンテンツおよびSEOの重要性、HubSpotのツールを導入するメリットなどを語った。

インバウンドマーケティング用ツールを一括提供

 HubSpotは、インバウンドマーケティングの実行に必要なツール群を、ソフトウェア・アズ・ア・サービス(SaaS)の形態で提供する企業。米国で10年前に創業した同社のサービスは、全世界で2万社以上に利用されているという。日本では2016年9月に直販を開始したばかりだが、エージェンシーパートナー経由の再販は3年前から実施しており、現在の国内ユーザー企業数は約200社ある。

 同社が取り組むインバウンドマーケティングは、数年前から注目されているマーケティング手法である。しかし、耳慣れない人が多いかもしれないとのことで、赤平氏が解説してくれた。

  • HubSpotJapanジェネラルマネージャーの赤平百合氏

 それによると、インバウンドマーケティングは、さまざまなコンテンツで集めたユーザーを、魅力ある情報で見込み顧客へ変え、最終的に顧客にするまでマーケティング活動を指す用語だという。人々が自分たちに引き寄せられ、惹きつけられ、顧客に変わるまでの「バイヤージャーニー(Buyer's Journey)」全体を俯瞰するマーケティング手法なのだ。

 HubSpotは、この顧客がたどる4段階「惹きつける/ATTRACT」「転換させる/CONVERT」「顧客化する/CLOSE」「満足させる/DELIGHT」のすべてで、必要とされる以下のツールを提供している。

(1)惹きつける/ATTRACT:SEO、ブログ、ウェブページ、ソーシャルメディア、広告

(2)転換させる/CONVERT:Call To Action(CTA)、ランディングページ、フォーム

(3)顧客化する/CLOSE:Eメール、マーケティングオートメーション、CRM、コンタクト情報、リードスコアリング

(4)満足させる/DELIGHT:インテグレーション、スマートコンテント、トランザクションEメール、分析とレポート

HubSpotが提供するインバウンドマーケティング用ツール
HubSpotが提供するインバウンドマーケティング用ツール

 このように、(1)で興味深いコンテンツをたくさん出してユーザーを惹きつけ、(2)で資料請求など用のフォームに個人情報を入力してもらい、(3)で対象者の興味や関心に合わせた対応をして顧客になってもらい、最終的に(4)で満足させる、という流れになる。

 HubSpotのツールは、この流れ全体をカバーするだけでなく、すべて一元管理できる点に特徴がある。ブログやソーシャルメディア、CRMなど各分野では強力なライバル企業が思い浮かぶものの、インバウンドマーケティング用ツールをオールインワンで提供する競合は存在しないという。

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