スタートアップも本格的なサイト分析を--オプトインキュベートが新ツール公開

 オプトインキュベートとイロドリは9月15日、スタートアップや中小企業向けのKPI自動レコメンド型サイト分析ツール「Dot metrix(ドットメトリックス)」を公開した。無料かつ直感的な操作で利用できることが特長だ。


「Dot metrix」

 Dot metrixは、サイトにタグを導入するだけで、その日から計測を始められる分析ツール。1アカウントで複数のサービスの計測も可能だ。専門的な知識がなくても使えるよう、シンプルなユーザーインターフェースを採用。数値のフィルタリング(OS別、流入経路別、デバイス別など)機能や、グラフ形式、小計/累計切り替えなどもできる。

 また、ECやゲーム、SNS、ツールなど、自社のサービスタイプを選ぶだけで最適なKPIの設定を事前に提案してくれる。サービスタイプごとに平均60個のKPIを用意しており、業界のトレンドや利用状況などによって、新たなKPIが追加されるという。さらに、急な数値の増加などの異常値検知や、デバイス別の継続率、会員登録率など、継続的に観察すべきKPIを自動でレコメンドし、常時表示とモニタリングを可能にする。

  • フィルタリングも簡単

  • サービスに合ったKPIを事前提案

  • 注力KPI自動レコメンド(比較分析)

 「世の中に解析ツールはたくさんあるが、導入費用や難易度が高く、本来事業を成長させる上で大切なはずのサイト分析を、多くのスタートアップは実施できていない。またツールを導入しても、何をKPIにすればいいのか分からないという課題があった」――こう指摘するのは、オプトインキュベート代表取締役COOの長野英章氏。

 オプトインキュベートは3月に設立された、事業開発・育成に特化したインキュベーターで、起業家に必要な「ヒト」「モノ」「カネ」を一気通貫で提供することを目標に掲げている。今回の分析ツールによって、起業家が事業ローンチ直後から高速でPDCAを回せる環境を作りたいと長野氏は話す。

 Dot metrixは、広告事業を手がけるグリー子会社のアトランティスの元最高技術責任者だった加藤寛之氏が代表を務めるイロドリとの共同事業となっている。イロドリは、オプトインキュベートが4月に立ち上げた出張料理サービス「PRIME CHEF(プライムシェフ)」の開発を担当していたことから、Dot metrixも同社が開発した。


右から、オプトインキュベートの長野英章氏、イロドリの加藤寛之氏、小川卓也氏、Dot metrixの立ち上げを支援したAnglerの東園基恒氏

 9月より一部の企業にDot metrixを事前告知しており、すでに50社を超える企業に導入の内諾を得ているという。当面は、サービスに合ったKPIの事前設定の質や量、注力すべきKPIの自動レコメンドの精度を高めることに注力し、導入企業のサービス成長のKPIの可視化を実現させるとしている。その後、可視化した課題に対して、プッシュ通知やメールなどの施策を打てるソリューション機能を実装し、有料で提供する予定だ。さらに、CRM機能の提供も視野に入れているという。

 同社では、2015年内をめどにジョイントベンチャーを設立し、事業拡大のための第三者割当増資による資金調達も実施する予定だという。

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