目指すは「うどんに入れる唐辛子みたいな会社」--バーグハンバーグバーグ代表シモダテツヤ氏

聞き手:高橋美津、構成:沼袋さらだ2010年09月10日 15時00分

 この6月、「株式会社バーグハンバーグバーグ」(BHB)というちょっと変わった名前の会社が設立された。代表者のシモダテツヤ氏は、ホスティング、EC支援、コミュニティ事業を展開するpaperboy&co.(ペパボ)に所属し、マーケティング業務を主に担当する傍ら、「オモコロ」というサイトを主宰。6月に独立を果たし、信頼する多数のスタッフとともに、四角四面の業界に「あたまゆるゆるインターネット」を浸透させるべく活動を開始した。

 同社の事業内容を見てみると、「ウェブコンテンツ制作・運営(ふざけてるやつ)」「WEBコンテンツ制作・運営(少しだけ真面目なやつ)」「映像制作(ふざけてるやつ)」とある。事業内容だけでなく、同社の企業サイトのコンテンツ自体も、隅から隅まで徹底的に「ふざけて」いる。だが、その取引先には「リクルート」や「博報堂」「NTTコミュニケーションズ」といった「まじめ」なイメージがある企業がズラリと並んでいるのも興味深い。

 産声を上げたばかりのこの会社で、彼らが何を目論んでいるのか、シモダ氏本人に(わりとまじめに)話を聞いてみた。

−まず、独立の経緯を聞かせてください。

胸をふくらませる代表シモダ氏 ペパボを卒業し自ら立ち上げた新会社で、ビジネス拡大の夢に胸をふくらませる代表のシモダ氏(画像をクリックすると全体が見られます)

 20歳くらいのころには決めてました。20代で独立しようって。ただ、ペパボが思いのほか居心地が良くて、いい会社だったものでちょっと長居しすぎちゃいました。

 インターネットの中で「面白い!」と思えるようなことをやりたいと、ずっと思ってたんです。僕が初めてネットに触れた時「こんな面白いことができる場所があるんだ!」って感動して、もしこれが価値を生み出して生活していけるとしたら最高じゃないかという想いから「オモコロ」を作りました。ご覧の通り、なんの役にも立たないふざけたサイトですけど(笑)。

 でも、スタッフみんなで真剣にくだらないことを続けているうちに、意外とお仕事をいただけるようになってきまして。いよいよ会社化して次のステージに行く時が来たのかなと。

−BHBで運営を引き継いだ「オモコロ」は、これまでペパボの事業として運営されていたんですか?

 いいえ。ペパボには「ペパ研」と呼ばれる研究制度がありまして、要は、仕事がらわりと自由に使えるサーバやインフラを使って何か作っていいよ、というものなんですが、その制度を利用して個人的にやっていたんです。運営やスタッフ集め、それから実際の制作案件に至るまで、会社終わってから家に帰って、楽しいから明け方まで毎日。スタッフとの会議は土日を使って毎週やってました。

 ただ、いつも夜に作業をしていることが多かったので、もし「オモコロ」の作業を昼間にやれて、100%それだけに没頭できたとしたら、ビジネスとしてやっていけるんじゃないかって思いまして。やっぱり、世の中の昼間に動いている会社さんに合わせて、同じ時間帯で動けるって大きいんですよ。それまでは妖怪人間が地獄で蠢く時間帯にやってたんで、太陽の戦士になれれば食っていけるんじゃないかって。

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