文:Eileen Yu(ZDNet Asia)
翻訳校正:川村インターナショナル
2008/08/25 07:00
1番好きな映画は「2001年宇宙の旅」であると語るWill Wright氏。子どものころの夢は、宇宙飛行士になって宇宙にコロニーを作り、人口過剰という世界的な問題の解決に貢献することであった。
現在48歳になったWright氏は、いまだ銀河には到達していないものの、史上最高の売り上げを記録したPCゲームシリーズである「The Sims」を生み出したのは誇れることである。第1作が2000年に発売されたこのビデオゲームは、世界中で1億本以上の売り上げを記録しているのだ。
「SPORE」と「The Sims」のクリエーターであるWill Wright氏Wright氏が共同創業者として名を連ね、現在はElectronic Arts(EA)の一部門であるMaxisが開発したThe Simsは、同氏を一躍有名にし、この作品によってWright氏はビデオゲーム界の最重要人物の1人として広く認められることとなった。
Wright氏は、米国時間9月7日(日本では9月5日)に発売が予定され、高い期待を集めているEAのシミュレーションゲーム「SPORE」の世界的なプロモーションツアーの一貫で、初めてシンガポールを訪れた。
Wright氏はゲームデモの中で、SPOREのコンセプトはThe Simsでできなかったすべてのことを1つの形にまとめたいという欲求から生まれたものであり、このゲームの最初の呼称が「SimsEverything」(シム「すべて」)だったのはこのためであると語った。
また、生命の起源を探究し、地球外知的生命体の存在を検知しようとしている組織であるSearch for Extra Terrestrial Intelligence(SETI)Instituteも、同氏がこのゲームを生み出すインスピレーションとなった。
Wright氏は、SETIやDrake Equationなどの団体の基盤となっているコンセプトは、すべて「そこにだれかいるのか」という単純な問いに答えることであると説明した。天体物理学者であるFrank Drake教授が設立したDrake Equationは、銀河系にどれだけの数の地球外文明が存在するのかを明らかにしようとしている団体である。
こうしたことを踏まえ、Wright氏はSPOREの基盤を作り上げた。宇宙を舞台にしたこのゲームで、プレーヤーは文明を作り、種を生み出して、クリーチャーを単細胞生物から高い知能を持つ社会的生物へと進化させるのだ。
シングルプレイと多人数同時参加型オンライン(MMO)ゲームを独自の手法で融合させたゲームであるとWright氏が説明するSPOREは、スタンドアロンのシングルプレイゲームとしても、プレーヤーがコンテンツを自ら作り出し、それを共有することができるオンラインのリアルタイムストラテジーゲームとしても楽しむことができる。
9月の発売前のコンテンツ作成を促すため、EAは無料でダウンロードできるツール「SPOREクリーチャークリエイター」の提供を6月に開始した。現在まで、260万種を超えるSPOREのクリーチャーが生み出されているが、これはWright氏の当初の目標数であった10万種を上回る数字である。ちなみにこの目標数は、クリーチャークリエーターの提供開始後わずか22時間で達成してしまった。
Wright氏は、ZDNet Asiaとのインタビューの中で、SPOREの基盤となるコンセプトを形成するにあたってThe Simsが果たした役割、そして将来的な技術的進歩のかじ取りにおいて、アジアが担うべき役割の重要性について述べた。また同氏は、ゲームデザインを武術である合気道になぞらえ、ゲームが社会的責任を持つ理由についても説明した。
Wright氏:科学が大きな役割を果たしました。科学全体に目を向け、宇宙生物学とSETIの問題について調べ、そこからいかにして、大きく異なる視点から宇宙全体を見渡すような面白いゲーム体験を作り出すのかを考えました。
The Simsからは多くのことを学びました。ユーザーがしていること、つまりコンテンツの作成過程を見ている中で、多くの問題点が浮かび上がりました。ユーザーは、コンテンツを作成した場合、それをウェブサイトに載せ、マイフォルダにダウンロードしてからゲームを起動しなければなりません。したがってSPOREでは、プレーヤーの立場に立ったツールの作成、そしてコンテンツを共有するプレーヤー間の問題の排除(これが原因で自分が作成したコンテンツを共有する楽しみが半減していました)と完全な透明化について、大幅な改善を目指しました。
また、プレーヤーがより多様なコンテンツを作り出せるようにしました。SPOREでは、それぞれのコンテンツに数多くの異なるエレメントがあります。わたしたちは、プレーヤーの創造性に基づいてあらゆるエレメントを作り出しました。

2004/09/30 10:01 [ インタビュー ]
2006/02/06 13:06 [ パーソナルテクノロジー ]
2007/03/22 17:23 [ スペシャルレポート ]
2005/08/04 20:36 [ ネット・メディア ]
2008/01/22 11:42 [ パーソナルテクノロジー ]
メンバー限定サービスをご利用いただく場合、このページの上部からログイン、またはCNET_ID登録(無料)をしてください。
2009/11/29 16:38
2009/11/29 17:08
2009/11/29 14:02
2009/11/29 14:21
2009/11/29 16:50
2009/11/29 17:09