ゲイツ氏が語る「ソフトウェアがすべての中心となる」未来像(後半)

文:Ina Fried(CNET News.com) 翻訳校正:緒方亮、大熊あつ子、佐藤卓2008年01月10日 15時33分

 (前半より続く)

--Blu-rayに一本化するというWarner Bros. Entertainmentの動きは、HD DVDの終わりを意味するのでしょうか。だとすると、それはMicrosoftにとって何を意味するのでしょうか。Microsoftは間違いなくHD DVDの有力な支援企業ですね。

Gates:前回の映画会社による発表は、Paramount PicturesがHD DVDに一本化するというものでした。ですから、一進一退があるということです。これはよくあるフォーマット戦争なのです。われわれが「HDi」対応ソフトウェアで取り組んでいることは、どちらのプラットフォームに対しても実質的に中立だと考えていただきたいと思います。

 それに、第3のプラットフォームがあります。最終的にはこれが勝利することに異を唱える人はいないでしょう。つまり、インターネットから直接ダウンロードするプラットフォームです。IPTVプラットフォームの「Microsoft Mediaroom」はこのやり方ですし、「Xbox LIVE」もそうです。

 Disney-ABC Television GroupとMetro-Goldwyn-Mayer Studios(MGM)から供給されるコンテンツも増えています。まさしく大成功しているのです。記憶媒体を使わない便利さは、音楽の世界ですでに経験しています。音楽を持ち運ぶときは、今や誰もが「iPod」や「Zune」や携帯電話を使っています。

 ユーザーの音楽コレクションはクラウドOSの中にあります。どんな新しい機器に変えても、コレクションはそのままクラウドOSにあるのです。これと同じことが動画の世界でも起ころうとしています。実際、今起きている物理フォーマット戦争は、ある意味それほど重要ではありません。それよりも、あらゆるブロードバンド機器からアクセスして映画が観られるというのが、将来の姿なのです。

--では、「Xbox」用にBlu-rayのアドオンを提供する予定はありますか。

Gates:サードパーティがXbox用にそうした周辺機器を開発する可能性はあります。当然のことですが、Windowsはあらゆる種類の光学式ドライブ技術をサポートしています。本質的に、われわれが重点を置くのはソフトウェアであり、高解像度コンテンツの普及を確実にすることなのです。

--「テクノロジ分野における2007年最大の期待はずれ」というような記事をたくさん読んだのですが、「Windows Vista」はそのようなリストの大半に登場していました。Vistaが必要だと人々に思ってもらえるようにするために、改良すべき点が何かあると思われますか。

Gates:Vistaは(出荷本数が)1億を超えました。これはかなり驚異的な数字です。多くの人が、2007年で最も気に入った製品(のリスト)にVistaを入れています。こうしたユーザーは、Vistaの持つ魅力的な新機能を使っているからです。確かに、デバイスドライバを提供してほしいという意見はたくさんいただきました。うまく対処できなかった互換性の問題も多少ありましたが、今では、間違いなく前よりはるかにうまく対処できるようになっています。

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