ATOMIC FLOYDは小さなメーカーなので、ワンプロダクトに集中していいものを発売できるように心がけています。ですから毎年新製品を発売する必要性は感じません。
開発時に最も大事にしているのはコンセプトで、まず、人々がどんな風にヘッドホンを使っているか、どんな機能を期待しているかを検討します。そこから開発をはじめ、デザインを考え、その段階に来てはじめてコストを考えます。コストを出してから必要な部品をそろえるのではなく、コンセプトからスタートし、最後にコストを出しています。
だれでも参入できる低価格のヘッドホン市場にバリューはないと感じていました。ですから作るのは難しくてもポジションがきちんと確保できるこだわり感のあるヘッドホンを市場に投入しました。現在のスタイルとパフォーマンスを実現できて、満足しています。
日本のヘッドホンブランドは技術力、デザイン性に優れ、リスペクトしています。これはユーザーも同様で、ATOMIC FLOYDのこだわり感をとてもよく理解していただいています。
ただBluetoothについては音質への懸念があります。オーディオコーデックの進化など、ATOMIC FLOYDの製品寿命を考えるとあまりメリットを感じません。またノイズキャンセリングに関しては、私自身音を防ぐことはとても重要だと考えていますが、現在のモデルが持っている密閉性でも十分に音を防ぐことができると考えています。電池が必要になることもデメリットのように思います。
よく言われるのはオンイヤータイプへの展開ですね。また象徴的に赤いカラーを採用していますが、これは開発している当時パリで流行っていたカラーだったため採用しました。実は当初は黒で作っていたのですが、皆さんに見せると「赤がいい」と言われ、そのまま使用しています。そういう意味ではカラーバリエーションへの展開もあるかもしれません(笑)。
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