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躍進する中国最大のビデオ共有サービス56.com--YouTubeと異なる強みと戦略 - (page 4)
新規のビデオ共有サービス企業に関しては、現在政府の管轄機関と関係を構築して、ライセンスを申請している企業に関しては、申請中ということでオペレートできています。しかし、そうでないサイト、例えば先ほどの1000ぐらいあった小さな悪質なサイトの多くは、既に政府によってシャットダウンされています。
ライセンスを得るのに、どれだけ時間がかかるかはまだわかりません。もちろん、ライセンス取得も大事ですが、それ以上に大事なのは、ライセンスを含めて、政府の管轄機関のSARFTのようなところときちんと関係を持っていて、56.comとしてもポリシーを理解したうえで、管理体制を強化していく。それをきちんと政府側にも理解してもらう。そのコミュニケーションのパイプを持つことが非常に大事だと思います。その結果によってライセンスが得られるものと理解しています。
--こうしたコンテンツの管理体制は手間とコストがかかると思いますが。
実は、金銭的コストはそれほど負担にはなっていません。ただ、56.comのマネジメントがこの問題に対して費やさなければいけない時間、そのマネジメントのリソースを増やすことに、現時点では時間をとられています。
3年間で中国最大級のサイトになったため、実際にスケーラブルな監視体制を敷くために、技術的な投資として、社内用ですがコンテンツをモニターしてフィルターするときに使うツールをいろいろ開発してきました。でも、最終的にはそれを人間がオペレートしなければならないので、そのコンテンツを管理するオペレーターのトレーニングを非常に重視してきたのです。その結果として、非常に高いレベルの監視体制を構築しています。
冒頭に申し上げたように、NetEaseでの経験が生きていますが、競合との差別化ではこうした技術力を有している点も大きいのです。競合他社はこの技術力が乏しいため、コンテンツデリバリーネットワーク(CDN)なども外部に委託していますが、我々は中国で唯一自前のCDNを構築しています。
ビデオサービスを提供していて自前でCDNを有しているのは、グローバルで言うと56.comとYouTube(以前は有していなかった)ぐらいでしょう。やはり最終的なユーザー体系をコントロールするには、インフラも含めて管理しないと納得のいくサービスレベルにできません。ユーザーに提供する機能も限られます。また、やはり自前で技術を持って展開するのと、全部外注しなければならないのとでは、圧倒的なコスト差が生まれると思います。
--2007年末から第2ラウンドの資金調達をしているようですが、具体的には?
今回の資金調達ラウンドでは総額2000万米ドルを調達しました。光通信のベンチャーキャピタルであるHIKARIプライベート・エクイティと米系ベンチャーキャピタルのSIGがリードインベスターです。また、前回の資金調達ラウンドでも出資してくれたGoogleやYouTubeへの出資で有名な米ベンチャーキャピタルのSequoia Capitalのほか、米Adobe Systems、Disney、日本のソネットなど投資や金融系の企業ではなく、事業会社が出資している点も競合他社にない特徴です。
--ということは、中国以外の海外展開も視野に入っているということですか。
56.comとしては現時点で海外マーケットの戦略はまったくありません。中国市場にフォーカスしていきますが、なぜ海外の投資家をパートナーとして受け入れているかというと、その中にはAdobeのような技術的なパートナーもいれば、中国よりもモバイルやCGが進化している日本の市場から新しく学べるものがあると思っています。そういった海外市場からマーケティングなどのノウハウなどで知識を得るということがあります。
もう1つはコンテンツパートナーです。海外の企業やコンテンツホルダーが中国に進出したいというときに、56.comが一番強力なプラットフォームを持っていることによって協力体制が築けます。
--モバイル分野での展開はどう考えていますか。
モバイルは非常に重要視しているのですが、その前にまずインフラが整備されないとやりたいことができません。中国は3Gはトライアルで一部始まっただけで、まだ本格的ではないのです。それが2009年なのか、2010年か2011年なのかわかりませんが、いまはインフラが整うの待っています。
それができた時点で、モバイルサービスを本格的に提供していきますが、そのための体制は既にできています。なぜかというと、我々のコアチームの中に前職がNetEaseのモバイル部門をまとめた人たちがいるのです。彼らはNetEase時代に、1年間で売り上げゼロから年商で6000米ドルまで稼いだ経験があります。
また、パートナーシップとしてはチャイナモバイルやチャイナテレコム、チャイナネットコムなど、今後3G市場に参入してくるであろうオペレーターと良好な関係を築いているので、モバイル分野でもスタートさえすればきっと成功できると考えています。
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