Federated Mediaのバッテル氏に聞く--独立系メディアとネット広告、グーグルの未来(後編) - (page 2)

文:Stefanie Olsen(CNET News.com) 翻訳校正:大熊あつ子、藤原聡美、緒方亮、長谷睦2008年03月26日 18時32分

--New York Timesのようなパブリッシャーは、この新しい市場にどのように対応すべきでしょうか。

Battelle:すでにやっているように、取り込んでいけばいいのです。New York Timesはすでに約50ものブログを擁していますし、また「About.com」の買収も行っています。

--あなたから見てオンライン広告のビジネスは堅調でしょうか。景気低迷の影響による減速の兆しはありますか。

Battelle:われわれが見るかぎり、まだありません。しかし、これからもその兆候を目にしないとは言い切れません。今の景気は予断を許さない状況ですから!

--あなたは過去に「ザ・サーチ グーグルが世界を変えた」を書かれていますが、それ以降の検索を巡る状況の変わりように、あるいは変化のなさに驚いていますか。

Battelle:Googleは今でも完全に市場を支配し続けています。その点だけは私の予想と違いましたね。Microsoftがもっと確実性の高い戦いを展開すると思ったのですが。しかし、あの本が出版されるころには勝負はほぼついていました。そして、次なる課題は(中略)ブランドを宣伝したいと考える広告主にとって有効な、魅力あるメディアを作り上げることです。Googleは現在、この勝負に勝てる位置にはいません。Yahooはずっとよい位置につけていたのですが、今は数々の広告ネットワークに取り込まれてしまい、そこに答えがあると考えています。しかし、その考えは私も理解できます。なぜなら、広告ネットワークはとにかく規模が巨大で、(CPM単価を)65セントから1ドルに上げることは可能なはずだからです。ネットワーク側のマージンがどこまで上がるかは詳しくはわかりませんが、誰もが天才実業家に見えるくらいには上がるはずです。

 けれども、最終的にはそれだけでは十分ではなく、ブランドエンゲージメントと認知度について、正解を見つける必要があります。そして、アルゴリズムのマッチングによるバナー広告や追加コンテンツではそれができません。何らかのプラスアルファが必要です。その価値を、Federated Mediaで創出できていればと私は願っています。

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