大口 このサイズはバッテリとスピーカー、モーター6個の内容物からするとギリギリなんですよ。だから動きか音か、どちらを取るかで苦労しましたね。スピーカーの容積は直接音の善し悪しに影響されるからそっちを中心にして可動部を減らそうとか、動きは6個欲しいから形を変えようとか、さまざまな意見がありました。
またバランスの取れたモックができたと思ったら、一回り大きくて手に持った感触が全然違う。数字上では数mmの違いなのに、ユーザーインターフェースの面から見るとダイヤルが女性の手では回せない、とまったく違う操作性になってしまう。かなりやり直しにしましたね。
沢井 この時は目標値を定めるためにサイズ違いのモックをたくさん作りました。みんなで実際に持って最適サイズを決めて、音をそこに合わせていこうと。でも僕が「これだ!」と思ったモックを持っていったのが、実はかなり設計が進んだ段階で……。
その時は「もうこれ以上小さくならないよ」っておこられたんですけど、限界だと思っていた彼らもさらに挑戦を重ねることで、この小ささまでできました。
大口 設計はどこまでこだわるかが問題なんです。みんながあのサイズでなくちゃって話になれば、小さくするためのアイデアも出てくる。それとあとは執念ですね(笑)。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手