注目のスタイリッシュなUMPC--OQO社の日本市場戦略とは - (page 3)

日本での新しい流通チャネル獲得も検討

“オプションでドッキングステーションも用意されている オプションでドッキングステーションも用意されている

 OQOが注目を集める背景には、UMPCの市場自体が大きく立ち上がろうとしていることがあげられる。「UMPCに興味を持っていただけるユーザーはいわゆる技術に興味があるマニアだけだった。しかし、弊社がModel01を出して以来、ビジネスユーザーの注目も高まっている。セールスパーソン、テクニカルサービス、メディカルといった新しい使われ方もでてきている」(ローシン氏)と語る。UMPCがビジネスパーソンのツールとしても今大きな注目を集めつつある。

“ユーザーの使い勝手がよい工夫がされている ユーザーの使い勝手がよい工夫がされている

 CPUベンダもその声に応えるように、UMPC向けの製品を続々とリリースあるいは計画している。Model02に採用されているC7M-ULVもそうだし、インテルはIntel Ultra Mobile Platform 2007を発表し2008年には開発コードネームで“Menlow”と呼ぶ次世代プラットフォームを投入する。また、AMDもBobcatと呼ばれる統合型CPUをUMPC向けに投入する計画をすでに明らかにしている。

 もう1つ重要なことはネットワーク側インフラが整備されつつあることだ。「定額制のモバイルブロードバンドの実現はUMPCへの流れを加速するだろう」(ローシン氏)とのとおり、最近は各国で定額制のモバイルブロードバンドサービスが開始されている。いわゆる3Gと呼ばれるハイスピードのデータ通信サービスで、月額の料金が定額になっているサービスだが、日本でもこの3月からイー・モバイルがHSPDAのサービスを開始しており、今後既存のキャリアもそれに続く可能性が指摘されている。

 ローシン氏によれば、OQOも米国ではEV-DOの内蔵モジュールをオプションとして用意しており、積極的に取り組んでいるという。日本でHSDPAを内蔵した製品を展開する可能性などに関しては可能性を探っている段階とのことだが、すでに国内メーカーはHSDPAモジュールを組み込んだノートPCを参考展示するなどの動きが始まっており、今後は実現の可能性がでてくるのではないだろうか。

“専用のケースもスタイリッシュ 専用のケースもスタイリッシュ

 また、ローシン氏は今後はOQOとしても日本へ積極的に展開していきたいという姿勢を明らかにした。「現在我々の日本におけるパートナーはブルレーで、非常に熱心に取り組んでいただいている。しかしブルレーは通販中心の業態。今後は小売店への展開も考えていかなければいけないだろう」(ローシン氏)

 今のところどのような計画になるかは言及はしなかったものの、家電量販店などを含めた小売りチャネルを別途獲得したいという意向を示した。そうなれば、実際に店頭でモノを見てから購入という形も可能になるだけに、今後の展開には要注目だ。

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