おとなになったネット世代:上司とのギャップの解決策を探る - (page 2)

Miriam Olsson(CNET News.com) 翻訳校正:吉井美有2007年08月01日 08時00分

―ベビーブーマーはネット世代を管理するのに問題を抱えているようですが、実際にはネット世代を育てたのはベビーブーマーです。これはどう繋がるのですか。

 そうです。彼らがこの子どもたちを育てたのですが、彼らは子育てに費やす時間を犠牲にして働いていました。仕事がすべてであり、家族を養おうとしていたために、多くの場合子どもたちは放任されていました。彼らが親としてやった正しいことのひとつに、彼らが子どもたちに対して、褒めて育てることを多く行ってきたことがあります。そして、間違っていたのは、子どもが自発性を持ち、親よりも優れたものになるのを期待して、どんなことでも褒めてしまったことです。しかし、子どもが本当は制限と構造を欲しがるものであり、多くの場合両親たちはこれを与えてきませんでした。彼らは、子どもたちに自分の構造を選ばせることがほとんどでした。子どもたちがコンピュータに向かっていても、親は気にしませんでした。子どもが部屋で静かにしていれば、他の部屋で仕事をしなければならないときや夕食の支度をするときに邪魔されることもないからです。夕食を一緒にすることがあればの話ですが。

―ネット世代の若者を会社に留めておくにはどうしたらよいのでしょうか。

 仕事を与え、距離を置いて、彼らに仕事をさせて下さい。彼らはいい仕事をするでしょう。それが、この世代の育てられ方の一部です。彼らが仕事を終えたら、彼らにプラス評価による訓練を多く与えて下さい。彼らは言葉やもので、明らかな形で褒められることを好みます。彼らに金銭で、休暇で、あるいは「今月活躍した従業員」や「今週活躍した従業員」の賞などのプラスの評価で報いて下さい。彼らのBMWのために、特別に駐車場を用意するなど、彼らが大事にしているものを与えて下さい。ただし、プロセスではなく、成果に焦点を当てて下さい。

―企業はネット世代のニーズを理解しているのでしょうか。

 企業は、彼らのビジネスのモデルが必ずしも次の世代のモデルと同じではないと認識しているだけだと思います。彼らがうまくやっている例は知りません。わたしは、彼らのプロセス重視のモデルも、新しい成果重視のモデルも、どちらのも成立するということをもっと意識する必要があると思います。そして、もし企業が成果を出す従業員を保持したいのであれば、この違いを尊重しなくてはならず、好みの働き方が違う子どもたちに自分たちの哲学を押しつけずに問題を解決する方法を探す必要があります。それができなければ、彼らは数年しか居続けることはないでしょう。会社は従業員を訓練しますが、彼らは2年ほどいてうんざりし、挑戦の機会を与えられることもなく転職します。

―雇う側は、どうやって異なる世代からの恩恵を受ければよいでしょうか。

 X世代とネット世代の子どもの技術に関連する経験、そして技術を活用することです。どちらも非常に成果主義的であり、よい仕事をします。ベビーブーマーの上司がこれを可能にするには2つの方策があります。1つめは、彼らのやり方に任せること。彼らに仕事と時間を与えて下さい。彼らは仕事をしますし、それはいい仕事になるでしょう。彼らは非常に賢く、自信を持っているからです。2つめは、彼らを多くの会議に呼ばないこと、そしてあまり過程に深入りしないことです。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]