買収の狙いは新たな市場構築にある--シスコのM&A戦略責任者に聞く - (page 3)

文:Marguerite Reardon(CNET News.com) 翻訳校正:向井朋子、小林理子2007年06月27日 08時00分

--Hooper氏御自身も、買収を通じてCiscoに来られました。また、Charlie Giancarlo氏を始めとする何人かの主要幹部も同じです。Ciscoの何が、優秀な企業家を引き付けるのでしょうか?

 確かに私は、1998年のLightSpeed Internationalの買収の際にCiscoに移りました。私はいつも冗談で、Ciscoでの9年半にCiscoとの交渉にかかわった2年間をも含めます。実際、Ciscoは私がLightSpeedに在席していた期間も計算に入れてくれ、私はCiscoに10年以上いることになっています。素晴らしい贈り物ももらったんです。

--ほう?それは何ですか?

 Boseのノイズキャンセリングヘッドセットです。これは、飛行機で移動しなければならないときにはぴったりなんです。ご存知の通り、移動に関してわれわれは、非常につましいものですから。いや、ご質問に真面目にお答えすると、わたしがCiscoにとどまっているのは、ヘッドセットのせいではありません。これまでにはなかったような、チャンスとものごとをやり遂げる力を与えられていることこそが、真の理由です。

 おっしゃるとおり、現在のCiscoは、私が1998年に入社した当時とは異なるように見えます。当初私は、サービスプロバイダー事業向けのVoIPに取り組んでいました。それから、M&Aと非公開投資会社に関わる機会を得ました。中国とインドで過ごした期間もあります。現在私は、優秀な人々と1つのテーブルを囲んで、市場の変化を見通す立場についています。Ciscoにとどまる人々は、会社のために変化を進んで受け入れる人々だと思います。

--過去にあなたの職務に就いていた人たちは、皆素晴らしい成功を収めています。Mike Volpi氏は、M&Aの全盛期に75件もの買収を指揮しました。Volpi氏は現在、新興企業Joostの最高経営責任者(CEO)を務めています。また、あなたの前任者であるDan Scheinman氏は、LinksysとScientific Atlantaとの契約をまとめました。Scheinman氏は現在、Ciscoのまったく新しく設立された部門を率いています。ご自身が遺す功績は、どのようなものでありたいとお考えですか?

 功績をうんぬんするのは、少々時期尚早かもしれません。しかし、われわれは、市場がダイナミックに動く時代にいます。経済サイクルにおける高成長期なのです。技術とビジネスモデルに大規模な変化が起きています。Ciscoが年間15%の成長という目標の上限を達成するのに役に立つように、こういった変化を生かしていく方法を私は模索しています。私の願いは、Ciscoがさらに大きくなっていくなかで、この成長を持続させていくことなのです。

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