瀧口氏:いろいろありますが、ブロガーをオピニオンリーダーとしてとらえれば、ブロガーからから意見を引き出したいというニーズがあります。企業が保有するある製品についてのコミュニティを作って、消費者の使用感を知るというようなものですね。また、ブログコンテンツを収集してメディア化したいというニーズもあります。
東氏:ただ、まだどうやってブログをマーケティングに使っていいかわからないという企業も多いですね。ブログやSNS盛り上がってきたのはここ数年ですから、まだまだ理解するには時間がかかると思います。
瀧口氏:そもそも、口コミを作ることはできないんです。あるものを大きくしたり、波及速度を速めるといったことはお手伝いできますが、商品やサービス自体が良いものでなければ無理なんです。それは嘘になりますから。もしまずいカレーを「おいしい」と言ってみても、勧められた人はほかの人に「おいしい」とは言わないので、口コミは起きないわけです。意図的にお金を使えば一次伝播までは作れますが、それ以降は難しい。二次、三次と伝わって初めて口コミと言えると思います。
瀧口氏:自分が商品のマーケティングに関われるということ、また、普通では教えてもらえない情報を先に知れることですね。ブログもメディアですから、他が出していない情報を掲載すればメディア力が上がる。また、自分の意見を聞いて企業が何かアクションを起こすことは普通なかなかありませんから、面白いことだと思います。
東氏:自分が議論した製品が世に出れば面白いですよね。今まで、企業と個人には力の差があり、企業が絶対的な力を持って製品を消費者に提供すればよかった。でも個人が発信できるツールを持ったことで、その立場が変わってきていると感じます。そこに企業が気がついて、うまくバランスを取れるようになったら、もっと良くなっていくと思います。
瀧口氏:自分の趣味が社会に対してインパクトを与えるようになると、それはライフワークになったりします。企業は宣伝、口コミだけを求めてブロガーとの接点を持とうとしていますが、もう少し意義のある繋がりが作れると良いと思います。
瀧口氏:ブロガーにとって記事は魂ですから、お金をもらってタイアップ記事を書くことに抵抗を感じる人は多いようです。ただ、広告枠を作って広告の露出を売ること自体は、さほど抵抗がないようです。ですので、ブロガーが望むやり方で報酬を受け取れる形にしていきたいです。
東氏:インセンティブとしてお金をもらうことがあってもいいと思いますが、ブロガーはそれだけを求めているわけではないと思います。
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